『アイドルマスター SideM』は『315プロダクション お仕事コラボキャンペーン』と題してさまざまな企業/団体とコラボを展開中! 今回は、銚子電気鉄道代表取締役社長 竹本勝紀さんとシリーズゲーム統括の三本昌史さんから10月2日から始まるコラボの経緯や内容を伺いました!
『アイドルマスター』シリーズの一角として2014年2月にリリースした『アイドルマスター SideM』はおかげさまで7周年!
元弁護士、元外科医、元パイロット――さまざまな前職や背景を持ち、理由(ワケ)あってアイドルに転身することになったアイドルたちが今年、新たなプロジェクトを始動。まずはこの写真をご覧ください。
あれ? このキャッチコピーとポーズ、どこかで見たことがある。と思いませんでしたか?
実はこれ、千葉県銚子市にある企業・銚子電気鉄道(以下、『銚子電鉄』)と『アイドルマスター SideM』の“お仕事コラボレーション”に先駆けて作られたポスタービジュアルなんです。
『アイドルマスター SideM』は2021年6月9日より、リリース7周年を記念して『315プロダクション お仕事コラボキャンペーン』の公募を開始しました。本キャンペーンは、アイドルたちが企業/団体の皆さまと力を合わせることで、たくさんの人々を楽しませ、勇気づけたいという思いからスタートしたもので、これまでに「スイーツパラダイス」を運営する井上商事株式会社やキッコーマン豆乳を販売するキッコーマンソイフーズ株式会社、大阪府警本部 鉄道警察隊など、さまざまな企業/団体とのコラボレーションが実現しています。
このたび新たにコラボが決定した『銚子電鉄』は、鉄道事業に留まらず、オリジナルの食品製造販売事業や、映画製作にまでそのジャンルを広げているほか、自虐ネタを用いたユニークな企画が注目され、多くのメディアに取り上げられる鉄道会社です。今回は10月2日から始まるキャンペーンについて、『アイドルマスター』シリーズゲーム統括・三本昌史さんと、『銚子電鉄』代表取締役社長・竹本勝紀さんにインタビューします!
竹本勝紀
三本昌史
バンダイナムコエンターテインメント
第2IP事業ディビジョン第1プロダクション1課マネージャー
『アイドルマスター』シリーズ ゲーム統括
約100年の歴史を持つ老舗鉄道会社とのコラボ
――まずは三本さんに伺いたいのですが、『315プロダクション お仕事コラボキャンペーン』について、なぜこのプロジェクトを始めたのでしょうか?
三本:『315プロダクション お仕事コラボキャンペーン』は、ご恩返しとして始めたプロジェクトです。
おかげさまで今年『アイドルマスター SideM』は7周年を迎えました。ありがとうございます。一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でさまざまな企業/団体さまが苦境に立たされています。現状つらい時期が続きますが、『アイドルマスター SideM』のアイドルたちだからこそ、世の中を元気にできることがあると考えました。
また、自分たちだけでなく企業/団体の皆さまと一緒なら、もっとたくさんの人々を楽しませ、勇気づけられるはずとも考え、今回のキャンペーンを始めました。
今まで作品を応援してくれたプロデューサーの方々には、引き続き『アイドルマスター SideM』の世界観を現実の世界で楽しんでいただけますし、まだ『アイドルマスター SideM』を知らないという方には、ぜひこれをきっかけに知っていただければと考えています。
なお、キャンペーンは企業様からお声がけいただくケースと、こちらからお声がけするケースの2通りがありまして、銚子電鉄さんには僕たちからコラボを提案しています。
――なぜ銚子電鉄さんにコラボを持ちかけたのでしょうか?
三本:テレビ番組で銚子電鉄さんの取り組みを知ったことがきっかけでした。約100年の歴史がありながら常に経営難で、ユニークな企画を打ち出してあの手この手で困難を乗り越えようとされていた。社員の皆さんもすごく前向きで、地元の皆さんからも愛されている。その姿に勇気をもらいました。また、過去を乗り越えて前に進んでいく企業姿勢は、どこか『アイドルマスター SideM』のテーマとも重なりを感じました。
さらに『銚子電鉄』社長の竹本さんは、元々は銚子電鉄の顧問税理士で、理由(ワケ)あって電鉄会社の社長に就任された経歴をお持ちで、ここにも『アイドルマスター SideM』との共通点を感じました。作品に登場するアイドルたちは、それぞれ消防士や外科医など、様々な職業から理由(ワケ)あってアイドルへ転身しています。そういう経緯もあり、「いつかコラボできたら」と考えていたんです。
その後、『お仕事コラボキャンペーン』を始めるにあたり、社内のチームに意見を聞いてみると賛同の声が多かった。そこで銚子電鉄さんの問い合わせフォームを通して連絡を差し上げたんです。しかし、なかなかお返事がもらえず一度はコラボを諦めかけました。
竹本:その節は本当にすみません。我々は常に経営再建のために動き回っていて、人手も足りていません。問い合わせも多いので、なかなかお返事ができなかったんです。
三本:いやいや、社内では「いきなりバンダイナムコエンターテインメントから連絡が来ても不思議に思われるよね」と話していましたから(笑)。
――その後、どのようにコラボが決まることになったのでしょうか?
三本:最初のお打ち合わせは2020年12月でした。2度メールをしてもお返事がこなかったので、最後にダメ元でメールを送って。
そうしたら、少し期間が空いて「うれしい提案をありがとうございます。本日なら東京にいますので時間が取れます」と『銚子電鉄』のご担当者の方からお返事をいただきました。急なご提案に驚きましたし、満足にプレゼン資料も用意できない中でのご連絡でしたが、ぜひともコラボしたいと思っていたので、その日のうちにミーティングを行いました。
最初のミーティングの時点で「何かおもしろいことができたら」と意気投合することができ、2020年内に銚子へ視察に行き、プランを練っていきました。
我々には経営資源が足りない、お仕事コラボの提案は願ったり叶ったりだった
――竹本さんは、コラボのお話を聞いた時にどのようなことを考えましたか?
竹本:とてもうれしいお話だと感じました。なにせ我々は経営資源が足りていません。
私が社長に就任した時、『銚子電鉄』には借金が約2億円ありました。ぬれ煎餅の販売を始め、なんとか収益が確保できましたが、今でも正社員は20名ほど。だからこそ「まずい棒」の発売やお化け屋敷電車など、あの手この手で認知度を高めてきました。だからこそコラボのお話はありがたいのです。
有名なゲームとコラボできれば、そのファンの皆さんが『銚子電鉄』を知ってくださります。特に『アイドルマスター SideM』は女性ファンが多い作品だと思います。電車好きの方は男性がほとんどですから、女性にアピールできる千載一遇のチャンスだと思いました。
三本:SideMは男性プロデューサーも多いのですが、おっしゃる通り女性プロデューサーの割合は高いですね。そういった部分で貢献できればうれしいです。例えばお酒のオンラインストアを展開されている『KURAND』さんでは、コラボ商品に反響をいただき予約開始直後から非常に多くの予約がありました。
ほかにもさまざまな企業様とコラボを展開させていただいておりますが、いずれも公式SNSのフォロワーが増えたり、コラボ商品の販売数は増えたりと、良い影響が出ていると伺っています。今回も良い成果が得られればうれしいです。
銚子電鉄コラボではJupiterが登場! 遠方の人も楽しめる企画を計画中
――気になるコラボの内容ですが、今回はどのような企画を行うのでしょうか?
三本:『お仕事コラボキャンペーン』には毎回さまざまなアイドルをキャスティングしていますが、銚子電鉄さんとのお仕事コラボではシリーズの顔となる天ヶ瀬冬馬、御手洗翔太、伊集院北斗のユニット「Jupiter」を起用しました。『銚子電鉄』の制服に身を包んだSDイラストを軸に、「オンライン物販」「ゲーム連動企画」「オフライン企画」の3つの企画を展開します。
――具体的な内容も聞かせていただけますか?
三本:オンライン物販では、『銚子電鉄』名物のぬれ煎餅をはじめ、コラボ特製イラストを使ったアクリルスタンドや記念乗車券、パスケースなどを販売予定です。これらの商品にはソーシャルゲーム版「アイドルマスター SideM」とのゲーム連動企画の素材がもらえるキーワードも同封されています。
三本:ゲーム連動企画では、期間中ゲーム内で「銚子電鉄PRパック(ゲーム内アイテムと企画参加権のセット)」を販売します。このアイテムパックを購入すると、『銚子電鉄』の犬吠駅に掲出されるPRパネルにプロデューサーネームが掲載されます。
さらにゲーム内で『銚子電鉄』の観光ポスターをみんなで作ってPRしよう!という企画があり、制作していただいたオリジナルの観光ポスターデータをTwitterに投稿していただき、優秀作に選ばれると、銚子電鉄さんから賞品を頂けたり、リアルなポスターとして『銚子電鉄』駅構内等に掲出される予定です。
また、期間中(※10月2日以降に設置予定)は電鉄車両のヘッドマークや中吊り広告が『アイドルマスター SideM』仕様になります。
※ヘッドマークが設置される電車は、写真のものと異なる場合がございます。
――非常に盛りだくさんな内容ですね!
三本:はい、気合を入れて取り組んでいます!このコロナ禍の状況ですから、「お気軽に銚子にお越しください」とは言えませんが、イベント終了後もPRパネルやポスター等の展示は続ける予定です。もちろん、オンライン物販やゲーム連動企画など、現地に来られない方にも楽しんでもらえるよう工夫していますので、ぜひプロデューサーの皆さんに楽しんでいただけたらうれしいです。
銚子電鉄は地元とともにある。竹本社長がJupiterに期待すること
――キャンペーンは10月2日から開催されますが、どのような盛り上がりを期待していますか?
竹本:まずは今回のコラボレーションが盛り上がり、プロデューサーの皆さんに銚子の魅力を知ってもらえたらうれしいです。
我々『銚子電鉄』の存在意義は「地域貢献」。地元の方々のおかげで今があります。だからこそ地域を盛り上げ、魅力を発信する基地にならなければと思っているんです。
今回のコラボは銚子の魅力を知ってもらえる良い機会になると思います。水揚げ量日本一の銚子港ではマグロやサバをはじめ美味しい海の幸が食べられますし、お寿司屋さんではぜひ伊達巻を食べていただきたい。卵と出汁だけで焼き上げているので、プリンのような滑らかな食感なんですよ。ほかにもイルカのウォッチングや昔ながらの醤油蔵も見学できます。
――魅力が多い地域なのですね。コラボをきっかけにファンが増えたらうれしいですね。
三本:銚子電鉄さんはメディアでは「経営難で……」「人手不足で……」と自虐的に扱われがちです。でも、「地元のために」とすごく熱い思いを持っていらっしゃる。今回のコラボではその思いに応えなければと感じました。キャンペーンを通して、プロデューサーの皆さんだけでなく、地元の方々にも喜んでもらえたらうれしいですね。
竹本:いやいや、こういう機会があるだけでありがたいんです。地元の方々も「銚子」という名前がメディアで見られるだけでうれしい、とおっしゃっています。今回のコラボでもきっとメディア露出の機会があるはず。キャンペーンをきっかけに、今後も地元のために頑張っていきたいです。
ともに飛躍する未来へ、『銚子電鉄』と『アイドルマスター SideM』が実現したいこと
――まだキャンペーンが始まる前ですので気が早いとは思いますが、今後実現したいことはありますか?
竹本:私はコラボカレーを作りたいですね。Jupiterの天ヶ瀬くんはスパイスからのカレー作りが特技ですから、『銚子電鉄』の資金が枯れていることにかけて「チキンカレー(資金枯れー)」なんかどうでしょう。
それと、これは『アイドルマスター SideM』の話から逸れてしまいますが、いつかは『銚子電鉄』オリジナルのゲームも作りたいです。はじめは駅員の育成シミュレーションで、いつの間にかゾンビと戦うシューティングになっている、そんなゲームが作れたらいいですね。三本さん、その時は相談に乗ってください(笑)。
三本:ずいぶんユニークな内容ですね(笑)。ゲームのことは追々伺うとして、せっかく縁が繋がりましたので、銚子電鉄さんとのコラボは反響を見ながら第2弾、第3弾と続けていきたいです。
――最後に、コラボを楽しみにしているプロデューサーの皆さんにメッセージをお願いします。
竹本:プロデューサーの皆さんには、天ヶ瀬くん、御手洗くん、伊集院くんが『銚子電鉄』のお仕事で「活躍する姿」を見ていただけたらうれしいです。
また、1922年に生まれた『銚子電鉄』はもうすぐ100周年を迎えます。コラボを契機に『アイドルマスター SideM』とともに飛躍していきたい。これからも『銚子電鉄』は『アイドルマスター SideM』を応援していきます。コロナ禍が落ち着いたらぜひ銚子にも足を運んでください!
三本:今回のコラボも、プロデューサーの皆さんに喜んでもらえる内容にできたと自負しています。キャペーンは10月2日から始まる予定ですので、取り組みを通じて銚子の魅力を知っていただけたらうれしいです。
約100年続く銚子電鉄さんの前でおこがましいとは思いますが、『アイドルマスター SideM』はようやく7周年を迎えました。これからも作品を盛り上げていこうと思いますので、引き続き応援のほど、よろしくお願いします!
取材・文/鈴木 雅矩
1986年生まれのライター。ファミコン時代からゲームを遊び、今も毎日欠かさずコントローラーを握っている。
※取材当日は出演者及び関係者全員が感染予防対策を徹底して取材が行われました。出演者は写真撮影時のみ一時的にマスクを外して撮影しています。
▼『アイドルマスター SideM』お仕事コラボキャンペーン ※2021年8月31日でコラボレーションのお申込みは締め切りました
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銚子電気鉄道株式会社代表取締役社長