2024年8月29日に発売を迎える『ガンダムブレイカー4』。“俺ガンプラ”を創って戦う本作を、そのガンプラ愛でガンプラ40周年ビルドアンバサダーを務めた本郷奏多さんがプレーします。ガンプラを愛するファンの目線で体験した感想とは?
「機動戦士ガンダム」(以下、「ガンダム」)シリーズのプラモデル、ガンプラをカスタマイズし、“俺ガンプラ”を創って戦う『ガンダムブレイカー』(以下、『ガンブレ』)シリーズ。その最新作となる『ガンダムブレイカー4』(以下、『ガンブレ4』)が2024年8月29日に発売されます。
今回は、ガンプラ愛に定評がある俳優の本郷奏多さんをお招きし、本作で“俺ガンプラ”創りやミッション、新たに追加されたジオラマモードを体験していただきます。ファンならではのコメントや、パーツのチョイスにも注目です!
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本郷 奏多
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田中 聖憲
バンダイナムコエンターテインメント CE事業部第2プロダクション
『ガンダムブレイカー4』プロデューサー。スマートフォン向けゲームアプリ『ガンダムブレイカーモバイル』の運営に携わった後、本作のプロデューサーを務める。
リアルのガンプラでも“俺ガンプラ”を創っている
――今回は、本郷さんに『ガンブレ』シリーズの最新作となる『ガンブレ4』を体験していただきます。その前に、まずはおふたりの自己紹介をお願いします。
本郷:俳優をやっております、本郷奏多と申します。「ガンダム」シリーズは作品自体もガンプラも大好きで、『ガンブレ』も以前プレーしていました。今日は、最新作に触れられるのをすごく楽しみにしていました。
田中:バンダイナムコエンターテインメントで『ガンブレ4』のプロデューサーを担当している、田中聖憲です。
本郷:田中さんはもともと「ガンダム」がお好きだったんですか?
田中:そうですね。「ガンダム」が好きで、「ガンダム」のゲームが作りたいなと思って入社しました。
本郷:じゃあもう、本当に夢のようなお仕事ですね。初めて『ガンブレ』を触ったときに、これはガンプラ好きの人が携わっているな、と思ったんです。田中さんもガンプラを創るんですか?
田中:そう言っていただけてうれしいです。私もガンプラを創っています。
本郷:ああ、やっぱり(笑)。
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――本郷さんが「ガンダム」と出会ったのはいつ頃ですか?
本郷:小学校低学年くらいのときですね。当時SDガンダム(※1)のプラモデルを買ってもらって、そこから「ガンダム」という作品を知りました。その頃はかっこいいロボットだな、くらいの感覚で触れていましたね。
※1 SDガンダム:「ガンダム」シリーズの機体を2頭身や3頭身のサイズで描いた、スーパーデフォルメ(SD)のシリーズ。
高校生くらいのときに、ちゃんと映像作品も見たいなと思って。『機動戦士ガンダム』のテレビアニメ版を全話見て、そのまま『機動戦士Zガンダム』など、宇宙世紀系を時系列順に見ていきました。
――本郷さんはご自身のYouTubeチャンネルでも、ガンプラ入門や電飾・改造などさまざまなガンプラ動画を公開されていますよね。ガンプラ制作で特にこだわっているのはどのような部分でしょうか。
本郷:ガンプラって、人によってスタイルがあると思うんです。ウェザリング(雨風にさらされたような質感を再現する塗装)をしてリアルな兵器みたいに見せる人もいますけど、僕はガンプラでオリジナル機体を創るのが大好きなんですよ。それこそ、『ガンブレ』みたいにいろいろな機体のパーツを組み合わせて、“俺ガンプラ”を創ることに重きを置いています。
――『ガンブレ』の過去作はどんなふうに遊ばれていましたか?
本郷:『ガンブレ』はパーツだけでなく、色も簡単に変えられるじゃないですか。だから、このカラーリングにしたらどうだろう、と実際に創るガンプラのシミュレーションをしていました。
欲しい機体の腕がなかなか手に入らないから、似たような機体のパーツで代用するか……みたいな工夫も楽しいんですよね。今回は最新作が出ると聞いて、どんな内容になっているのか気になりましたし、自分でも遊びたいなと思っていました。
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登場する機体は250機以上。パーツが見たくて時間が足りない!?
――今回は本郷さんに“俺ガンプラ”を創っていただこうと思うのですが、ご自身の中で何かイメージはありますか?
本郷:せっかくなのでかっこよく。主人公機っぽいものを創りたいと思います。『ガンブレ4』は、登場するパーツというか、機体がすごく多いんですよね。
田中:登場機体数は250機以上です。部位ごとに相当な数のパーツがあるので、一つひとつをじっくり見ていると、頭のパーツを確認するだけで30分くらいかかってしまうかもしれないですね。
本郷:でも、いったん全部見てみたいですね(笑)。
田中:見ましょう!
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――何か気になるパーツはありましたか?
本郷:頭部のパーツをざっと見ていたんですけど、SDガンダムもあるんですね。懐かしすぎて、とてもいいです。サイズ感が違うHGのパーツ(※2)と組み合わせるのは、難しかったんじゃないですか?
※2 HG(ハイグレード)のガンプラは1/144スケールで制作されている。
田中:これまではパーツごとにサイズを変えることができなかったんですが、本作では武器以外のパーツは個別にスケールを調整できるんです。個々にサイズを調整することで、本来アンバランスなものを整えたり、逆に頭を大きくしてユニークさを出したりといったアレンジが可能になっています。
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――頭のパーツだけでも本当にいろいろありますね。すーぱーふみなからジュアッグまで。これもガンプラですもんね。
田中:はい、ガンプラです! 今回からはすーぱーふみなや、ほかのゲームだと出番があまりない量産機、ジュアッグのようにビルドの幅が広がりそうな機体も用意しています。
本郷:これは本当に、サクサク決めていかないと時間がいくらあっても足りないですね。じゃあここは、新しめの機体ということでガンダム・エアリアルの頭部にします。
田中:これまでは腕パーツが左右で1セットになっていましたが、本作では右腕と左腕を別々に設定できるんですよ。
本郷:昔はできなかった組み合わせを試せるのはうれしいですね。せっかくだから左右別々にしますか。左右非対称なのもかっこいいですよね。
田中:このまま武器も選んでいきましょうか。
本郷:お、これは福岡にあるνガンダムの武器ですね。手持ちにもできるロングレンジ・フィン・ファンネル。
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本郷:それもかっこいいですね。近接武器は……ヒートロッドもあるんですね。これはどういうふうに動くんですか?
田中:ヒートロッドは武器種で言うと鞭系になっていて、攻撃力は少し低いんですが、敵を引き寄せたり、逆に自分が敵に近づいたりするようなトリッキーな攻撃ができるんですよ。鞭だけでなくビーム・サーベルやアックスなどもあります。武器種ごとに動きも変わってきますね。
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本郷:最初、鞭を使う人はそんなにいないんじゃないかなと思ったんですが、そういう武器のアクションまでしっかり創られているところにこだわりを感じますね。
完成した“俺ガンプラ”、満足のいく仕上がりに
田中:機体のパーツを決めたら、最後にビルダーズパーツという外装の拡張パーツを付けていきましょう。ミサイルポッドや一部機体のファンネルなど、追加の武装やパーツが装備できるので、よりオリジナリティを出すことができますよ。
本郷:取り付けたファンネルは使えるんですか?
田中:はい。ビルダーズパーツの中にはスキルが付いているものもあって、装着することでスキルとして使うこともできます。
本郷:それはいいですね。じゃあ脚にファンネルを付けちゃいましょう。
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――機体のパーツ選びが完了したところで、カラーの設定にいきましょうか。
田中:パーツのカラーをひとつずつ設定することももちろんできますが、本作ではボタンひとつでほかの機体をイメージしたカラーに変更できるプリセットカラーがあるので、そちらを使ってみましょうか。
本郷:ガンダムっぽい配色を簡単に再現できるんですね。これ、プリセットカラーだけを見せてどの機体の色でしょう、みたいなクイズができそうです。
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本郷:プリセットカラーはお手軽でめちゃくちゃいいですね。統一感が出ましたし、機体としてかなりかっこいんじゃないでしょうか。
田中:最後に、ガンプラらしさが増すエンブレムやウェザリングを設定いただいて……。
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本郷:30分ちょっとで“俺ガンプラ”が完成しました!
――機体が完成したところで、パーツチョイスについてポイントを教えてください。
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本郷:今回は、主人公機っぽい見た目をイメージしました。新しい機体ということでガンダム・エアリアルの頭部パーツを使用。胴体は、シナンジュのパーツが意外とガンダム系の顔ともマッチするんだな、という発見があったので、そのまま使っています。
右腕にG-セルフ、左腕にダークハウンド、脚部にはオオワシアカツキのパーツを使っています。バックパックはゲルググのものが意外とスマートでかっこよかったので、選んでみました。
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本郷:遠隔武器は、福岡にある実物大νガンダム立像“RX-93ff νガンダム”のロングレンジ・フィン・ファンネルがあったので、そちらを持たせています。近接武器はビーム・ジャベリンとヒートロッドですね。
ビーム・ジャベリンはときにイレギュラーなものとして扱われがちなんですが、ちゃんと実装されていたので、これは使ってあげよう、と(笑)。ヒートロッドは先ほど開発のこだわりを伺ったので、持たせてみました。あとは、やっぱりファンネルがあるとかっこいいし強いので、ビルダーズパーツで脚にファンネルラックを装着しています。
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本郷:カラーリングは実戦っぽさもありつつ主人公っぽいかっこよさもある、シックなイメージにしてみました。30分ちょっとでサクッと創ったわりには、まとまりのあるかっこいい1機になった気がしますね。満足です。
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“俺ガンプラ”でミッションに挑戦! ボス戦で巨大な機体に手こずるも……?
――では、こちらの“俺ガンプラ”でミッションに進んでいきましょう。
田中:ミッションに出撃する際はロビーを経由するのですが、本作ではプレーヤーのアバターが自分のガンプラになっているんですよ。マルチロビーになると最大24名の“俺ガンプラ”が集合できます。動きで感情を表現するエモートも使えるので、ロビーでの交流がにぎやかになるんじゃないかと思いますね。
本郷:それは楽しいですね。動きもかわいらしいし、機体を見せ合えるのもいい。
田中:では、受付からミッションを開始しましょう。
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田中:ミッション開始時の“俺ガンプラ”が出撃するシーンも見どころのひとつです。
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本郷:これはテンションが上がりますね。こうやって改めて見ると、全然違う機体のパーツを組み合わせたのに、ちゃんとひとつのまとまった機体になっているのがすごいです。
田中:本ミッションは出てきた敵を倒すことで進行しますので、射撃や格闘を駆使して戦ってみてください!
本郷:わかりました。
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本郷:もしかして、ボス戦はデカいガンダムと戦うんですか?
田中:そうです。パーフェクトグレードサイズのガンダムですね。
本郷:1/60サイズだ。デカい!
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本郷:サイズが違う機体と戦えるのは『ガンブレ』のおもしろさですよね。巨大なガンダムと戦っているパッケージがいつも印象的でした……って話していたらガンダムの攻撃がすごい! メタメタにやられています!
田中:敵の攻撃の前に危険を知らせるマークが出てくるので、そこもヒントにすると避けやすいです。
本郷:危ないよ、って知らせてくれているんですね。
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――盛大に被弾する場面もありましたが、ボスのガンダムも撃破できましたね。
田中:今回は最初のストーリーミッションだったので短めでしたが、ゲームを進めていくと徐々にボリュームが出てきて、毎回違う機体との戦いが楽しめますよ。
本郷:ミッションごとにどんな機体が出てくるんだろうとワクワクできそうです。
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魅せ方は自由自在! こだわりはじめると時間が足りないジオラマモード
――本作から加わったジオラマモードについても、本郷さんに触れていただきましょう。
田中:ジオラマモードは平原や市街地などから背景を選び、そこに既存の機体や自分で組んだ“俺ガンプラ”を配置して、ポージングや各種エフェクトを使ってオリジナルのジオラマを創るモードです。今回は宇宙空間を背景にしたベースをこちらで用意しました。ここに、先ほど創った“俺ガンプラ”を配置してみましょう。
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本郷:宇宙空間のジオラマって、ゲームならではですよね。実際に再現しようとしたらものすごく苦労しそうで、それが手軽に創れるのはいいですね。
あと、機体の位置やポーズだけじゃなくて、手の形まで変えられるんですか。すごい。それにバーニア(噴射装置)の設定画面を開くと、この機体はこんな位置にもバーニアがあったのか、と発見ができて楽しいです。
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本郷:自分で創るのも楽しみですけど、発売後にほかのプレーヤーさんが創ったジオラマを見るのも楽しみになってきました。
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ゲームというより“モノづくり”? すべてのガンダム好きに捧ぐ『ガンブレ4』
――本日は1時間ほどかけて“俺ガンプラ”の制作からミッション、ジオラマモードなどを体験していただきました。ご感想はいかがですか?
本郷:めちゃめちゃ自由度が高かったです。角度やサイズの調整までできるところにこだわりを感じますね。かなりモノづくりに近い体験ができる作品なんだと思いました。
僕も含めて、ガンプラ好きの人はジオラマモードだけで何時間も触れてしまうと思いますし、本当に無限に遊べるゲームに仕上がっていますね。
――実際のプラモデル創りとどのような違いを感じましたか。
本郷:実際のガンプラは、2体買ってきて組み合わせようとしても、くっつかないことがあるんですよ。でも、ゲームだとガンダムの身体にジュアッグの頭を載せる、みたいなことも簡単にできますよね。それがワンタッチでできるのはゲームならではだと思います。
逆に、実際のガンプラでもすごくがんばって工夫をすれば、できないことはないんですよ。実際のガンプラの良さは、そういうふうに時間をかけて創り上げた瞬間の達成感ですかね。
――今回プレーしてみて、気になった部分があればぜひ本郷さんから田中さんに質問をしていただければと思います。
本郷:今回は250機以上が登場するということですけど、どういったプロセスを経てその機体たちが選ばれたんですか?
田中:過去の作品に収録していた機体に追加して数を増やしていますが、追加する機体の選択は非常に難しいです。本作ではパーツの組み換えがコアになるので、ガンダムタイプの機体ばかり増やすとカスタマイズの幅も広がらず……。
主人公機はもちろんですが、量産機や形がユニークな機体など、開発側としてはなるべくカスタマイズの幅が広がるゲームにしようと意識しつつ、機体の選定をしています。
――最後に、本郷さんから今後の『ガンブレ』シリーズに期待することを教えてください。
本郷:もう、これ以上ないってくらい全部詰め込んでくれている感じがすごくて、新しく望めることがないんじゃないか、と思っています。
今回プレーしてみて、改めて『ガンブレ4』が発売したら触りたいと思いましたし、やっぱり『ガンブレ』を触っているとガンプラを創りたくなるんです。僕のように感じる方が増えて、ガンプラ仲間になってくれたらうれしいですね。
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「アニメ・ゲーム・プラモデル……すべての「ガンダム」シリーズ好きに届いてほしい作品です!」
【取材後記】
パーツの組み合わせから武器やスキルの組み合わせ、そしてカラーリングにと“俺ガンプラ”を創りはじめると時間が溶けることに定評がある『ガンブレ』シリーズ。今回はその最新作を本郷さんにプレーしていただきましたが、言葉の端々にガンプラ愛があふれていて、インタビューをしつつほほ笑ましい気持ちになっていました。自分もクリエイト系のゲームは長時間触ってしまうので、正直プレー時間が足りないのではと危惧していましたが、プリセットカラー機能が非常に便利なこともあり、予定時間ピッタリで進めることができてホッとしました!
今回は事前にパーツが用意された状態でしたが、実際はミッションで敵からパーツを集めていくハック&スラッシュの要素も楽しめる本作。だんだんとパーツが集まってカスタマイズの幅が広がり、よりレアリティの高いパーツを求めて敵を倒しまくる厳選的な遊びも沼要素の強い部分です。発売以降に本作で時間が溶けるのが怖いのもありつつ、本稿を書きながら発売が待ちきれません!
取材・文/村田征二朗
1989年生まれのライター。しゃれこうべ村田、垂直落下式しゃれこうべライターMなどの名でも活動し、コンシューマータイトルやスマートフォンアプリのゲーム関連記事を執筆。原稿料の8割はプロレス観戦のチケット代に消える。
©創通・サンライズ ©創通・サンライズ・MBS
スターダストプロモーション所属。『GANTZ』や『キングダム』、『光る君へ』など多くの映画・ドラマに出演。自身のYouTubeチャンネル“本郷奏多の日常”では、趣味であるガンプラやゲームなどの動画も公開している。