声優・中村繪里子×長月あおいの『アイマス』対談。20年目の「ありがとう。そして、よろしく!」

長月あおいさん・中村繪里子さん・花海咲季・天海春香の画像

『アイドルマスター』シリーズ×最新作「学園アイドルマスター」キャスト対談が実現! 天海春香役・中村繪里子さん、花海咲季役・長月あおいさんがシリーズ20年間の“アイ”を語り合います。プロデューサーの皆さんもご一緒に、ハッシュタグ「#アイドルマスターへのアイを語ろう」をつけて、X(旧Twitter)で“アイ”を語り合いませんか?

2025年7月26日に『アイドルマスター』(以下、『アイマス』)シリーズが20周年を迎えるにあたり、夢の対談が実現!

『アイマス』の天海春香役・中村繪里子さん。シリーズ最新作「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)の花海咲季役・長月あおいさん。おふたりに、『アイマス』シリーズについて語り合っていただきました。

20年にわたる歴史の中で中村さんにとってターニングポイントとなった出来事や、『アイマス』に憧れて声優を志したという長月さんが“春香ちゃん”から受けていた影響とは? さらには“もしも春香が初星学園に入学したら?”という妄想トークまで、ここでしか読めないスペシャルな話題が目白押しです!

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中村 繪里子

声優 アーツビジョン所属

『アイマス』天海春香役。好きな食べ物はパン。20年目にしてようやく『アイマス』キャストの間にも「繪里子はパン好きらしい」と知れ渡りつつある(本人談)。

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長月 あおい

声優 アミュレート所属

「学マス」花海咲季役。趣味はかき氷屋さん巡り、アイドル鑑賞など。最近、花海咲季のイメージカラーと同じ赤色の洋服を買い漁っている(本人談)。

アイドル・天海春香という存在――「“ふつう”の大事さを教えてくれる」(中村)、「声優を志すきっかけに」(長月)

――はじめに自己紹介と、おふたりが演じているアイドルの紹介をお願いします。

中村:『アイドルマスター』、天海春香役の中村繪里子です。私が演じる天海春香という女の子は、私と20年間も一緒にいてくれて、私をこの場に居させてくれる大切な存在です

春香は自分のことを、歌やお菓子作りが大好きな“ふつうの女の子”だと思っているかもしれません。でもその根幹には「みんなを喜ばせたい」という思いがあって、「みんなのために何かをできることが自分の喜びなんだ」と、ごく自然に、“ふつう”のこととして感じている。

彼女は「自分には何もないんじゃないか」と思いながらも、みんなの存在に支えられて「これでいいんだ」と気付いていく。同時に、私たちにもそういった“ふつう”の大事さを教えてくれる、そんな子だなと感じています。

中村繪里子さんと天海春香
(左)天海春香 (右)中村繪里子さん

長月:「学園アイドルマスター」、花海咲季役の長月あおいです。「学マス」は、初星学園を舞台にプロデューサー科のひとりの生徒の視点で、アイドル科に通うアイドルの卵たちをトップアイドルへと導いていく作品です。

そんな中、私が演じている咲季は、とにかく負けず嫌いで勝ち気な女の子。自分はちょっと早熟で、ほかの子に比べて伸びしろが少ないことを自覚していたりするんですけど、プロデューサーとの出会いをきっかけに、自分はまだまだ成長できるんだと前向きに歩んでいく姿が見どころのアイドルです

長月あおいさんと花海咲季
(左)長月あおいさん (右)花海咲季

――ちなみに、おふたりは、X(旧Twitter)上でもやり取りをされていたことがありましたね。

長月:はい。ちょうど「学マス」に十王星南ちゃんというアイドルが(プロデュースアイドルとして)実装されたタイミングで、繪里子さんがそのことにポストで触れてくださっていたんです。もうすごくうれしくて、ウキウキで繪里子さん宛てにリプライを送り、「十王星南ちゃんはこういう子なんですよ!」と紹介させていただきました。

中村:あれ、めっちゃうれしかったよー! 思わず周りの人に自慢したくなっちゃいました。「あおちゃんから教えてもらっちゃった!」って(笑)。

実は、たまたま電車で、隣に座っていらっしゃったプロデューサーさん(※1)が「学マス」で十王星南ちゃんをプロデュースしていたのがチラッと目に入って、「こんなかわいい子がいるんだ!」って知ったんです。

『アイマス』って、たとえどのブランドの初めて見るアイドルだったとしても、『アイマス』の子だなって、なんとなく分かるんですよね

※1 プロデューサーさん:『アイマス』シリーズのファンのこと

長月:その気持ちわかります! 不思議と「『アイマス』のアイドルだ!」って、わかっちゃうんですよね。

中村繪里子さんと長月あおいさんのツーショット

――中村さんはひと目で『アイマス』だと分かったということですが、あらためて「学マス」への印象を聞かせていただけますか。

中村:ひと目見て『アイマス』だと分かる一方で、私としてはすごく新しい試みにも感じました。“プロデューサーとアイドルの絆”や、“アイドルを育てる中でのプロデューサー自身の成長”をも描く物語という、『アイマス』としての根幹を変えずに、これまでとは違う角度からアイドルたちと触れ合うことができる画期的な作品だなと。

しかも、そういった展開が『アイマス』というひとつのIP(※2)の中で、独立したブランドとして生まれるなんて、「(これから)どうなっちゃうんだろう!?」って(笑)。とにかく、すごいことが起きているぞ、と感じていましたね。

※2 IP:Intellectual Property=キャラクターなどの知的財産

「学園アイドルマスター」のメインビジュアル
「学園アイドルマスター」のメインビジュアル

――今こうして「すごいことが起きている」と感じていらっしゃるのも、20年間にわたる歴史があったからこそだと思います。続いて、長月さんの『アイマス』に対する思いの丈も、ぜひお聞きしたいです。

長月:はい。春香ちゃんを担当アイドルのひとりと公言させていただいている私ですが、『アイマス』シリーズと出会ったきっかけは「アイドルマスター シンデレラガールズ」でした。

その後、『アイマス』のアニメがあると知り、父と一緒にレンタルDVDショップに行って借りて観たことで、春香ちゃんとも出会うことができました。当時はまだ小学生だったんですけど、アニメの中で春香ちゃんが歌っているシーンが衝撃的でした。とても印象的なお声でしたし、本当にキラキラしていて……!

私は3次元のアイドルさんも大好きなんですけど、それと同じように、実際にライブに行ってひとりのアイドルに引き込まれていくのと同じ感覚で春香ちゃんが“担当アイドル”になりましたまさに一目惚れというか。

そんな春香ちゃんを演じてきた繪里子さんは、私が声優を志すきっかけになった大好きな『アイマス』の象徴で、超・憧れの人なので、正直、今めちゃめちゃ緊張しています。

――緊張されているんですね。この対談の直前にあった撮影タイムでは、和やかに会話を交わされていたと思うのですが。

中村:撮影中、あおちゃんの手を私の肩に置いて撮るカットがあったのですが、あおちゃん、私の肩に触れるギリギリのところで手を浮かせてくれていたよね。遠慮なく触れてくれていいのに!(笑)。

長月:そんな! 私が繪里子さんに触れるなんて!(笑)。

キャスト×スタッフ×プロデューサーさんの“三人四脚”で紡いだ20年

――中村さんは、春香さんを演じ続けてきた中で、ご自身にとってターニングポイントになった瞬間を挙げるとしたら、どのような出来事が思い浮かぶでしょうか。

中村:10周年を迎えたタイミングが印象深いですね。春香を演じることになった当時の私は、20代そこそこで人間的にも未熟で、『アイマス』が声優としてのデビュー作でした。体当たりでやるしかなくて、ただただ無我夢中で取り組んだものの中から、「OKです」と言ってもらえたものだけが、天海春香としてアウトプットされていく。そういうことを積み重ねてきたんです。

ただ、年数が経って、現場のスタッフさんたちも入れ替わっていくのが当然ですから、新しいスタッフさんもどんどん増えていき……。そんな中、10周年を迎えたタイミングくらいで、「ダメ」と言われないことに対して、不安を感じるようになりました。

――長年にわたり春香を演じてきた中村さんならば、まず間違いないだろうと。

中村:そうなんです。以前までは、私が演じた“春香”に対して「なんか違う」と言ってもらえていたので、「どう違うのかな」「どうしたら良くなるんだろう」と試行錯誤しながら取り組めていました。それが「中村さんがやってくだされば、それが“春香”なので」と……。

中村繪里子さんのポートレート

中村:それだけ信頼していただけるのはありがたいことですけれど、私はそれまで、“春香”をちゃんと演じられているかのジャッジを、周囲に委ねることで彼女を形作っていたんですよね。

そこで、任せてもらえる部分が多くなると、やっぱり少し不安になりました。「OK」と言われているのに、喜びも自信も、あまり湧いてこなかったんです。

――そうした状況を、中村さんはどのように乗り越えられていったのでしょうか。

中村:やっぱり、自分から伝えていくしかないな、と。伝えるときも、例えば単に「不安です」と感情を伝えるだけではなくて、何が不安かをなるべく詳しく言語化するようにしていきました。

――長月さんにとって、そんな中村さんのような先輩の存在は心強いのではないでしょうか。長月さんは、「学マス」にて咲季さんを演じる上で、どのように彼女と向き合い、どんな発見がありましたか?

長月:本当に貴重なお話で、ものすごく勉強になりました……! 私もデビュー当時の繪里子さんと同じように、といったらおこがましいかもしれないですが、オーディションの合格通知をいただいてからゲームのリリースまでの期間、咲季という女の子をどう演じたら魅力的になるかを、ものすごく長い時間をかけてスタッフの皆さんと話し合いながら、収録を進めてきました。

長月あおいさんのポートレート

長月:これまで咲季を演じてきて、性格上、彼女は仲間たちとバチバチの展開になることも多いんですけれど、そんな中でも仲間のために変わろうとする姿を見せることが増えてきているように感じます。

妹ののことしか頭にないんじゃないかというくらいに佑芽を溺愛していた咲季が、佑芽以外の誰かのために自分を変えようとするのって、彼女にとってすごく大きな変化なんじゃないかなって。

そうやって咲季はどんどん新たな一面を見せてくれるし、仲間のために変わろうとすることで、どんどんユニットのメンバーとしてバランサー的な役割もできるようになってきていて人間としてもアイドルとしても、これからもっともっと成長していく姿を見せてくれるんだろうなって思いますね。

「学マス」のメインシナリオとは別に展開される初星コミュ
「学マス」のメインシナリオとは別に展開される“初星コミュ”では、咲季(中央)は、月村手毬(右)、藤田ことね(左)と3人でユニットを結成する

長月:今でも収録のたびに「咲季ってこんな表情をするんだ」「こんな感情を抱くこともあるんだ」ということがどんどん出てきます。

咲季は本当に負けず嫌いで、特にライバル視している佑芽に勝ち続けることだけが目的の人生を送ってきたような女の子なので、「もし佑芽にどうやっても勝てなくなってしまったときにどう感じるのかな」「どんな顔をするのかな」とか……。

そんなときは、やっぱりスタッフさんたちと話し合って「咲季だったらどう思うだろう」ということを考えていって――。私もまたひとりきりではなくて、たくさんの人と一緒に“咲季”を作り上げていっている感覚があります

――キャストとスタッフの二人三脚で作り上げてきた『アイマス』の制作スタイルは、「学マス」の制作現場にも受け継がれているのですね。

中村:もっと言うと、そこにプロデューサーさんを加えた三人四脚ですよね。私は、プロデューサーの皆さんに対して「私たちの作品はいかがですか?」と提示しているつもりはまったくなくて。今後もっとブラッシュアップするために、どこに道を作り、どの道を選び、どの扉を開けたらいいのか、「プロデューサーさんの声も聞かせて欲しい」って、いつも思っています。

長月あおいさんと中村繪里子さんの画像

――ちなみに、長月さん自身は、咲季さんを演じる上で、春香さんから影響を受けたことなどはあるのでしょうか?

長月:これは自分の中で意識しているわけではないんですけど……。実はプロデューサーさんたちから、「咲季の歌声は春香に近いものを感じる」と言っていただけることもあるんです。特に、明るい曲や楽しげな曲を歌っているときのニュアンスが似ている、って。

そうしたお声はすごく光栄ですし、うれしいです。私は本当に春香ちゃんのことが大好きで、春香ちゃんの歌声も長年聴いてきたので、無意識ではあるんですけど、自分の中の引き出しのひとつになっていたのかな、って思います。

――そのことを中村さんには……?

長月:恐れ多くて言いづらかったんですけど……。本当にすごくうれしかったので、少し前に意を決して繪里子さんにもお話しさせてもらいました。

中村:恐れ多いなんて、そんなことないのに……(笑)。あおちゃん自身がうれしいと感じてくれていることもそうだし、あおちゃんが咲季ちゃんとして表現したものをプロデューサーさんがそう感じたことは、私としてもすごくうれしいなと思います!

天海春香と花海咲季のグッズ画像

もしも春香が初星学園に入学したら……「何事もなく卒業しそう」(中村)、「咲季なら見過ごさないと思う」(長月)

――ここからは妄想を膨らませて、“もしも天海春香が初星学園に入学したら?”というテーマでお話を伺えればと思います。まず中村さんは、春香さんが初星学園の生徒だったらどんな学園生活を送っていると想像されますか?

中村:本当に私の勝手な想像なんですけど……。春香は初星学園の“普通科”に入って、ずっとふつうに学園生活を送って、だけどアイドルっぽいことは見よう見まねでやってみたりもしている気がします。

長月:普通科なんですか!?

中村:そう(笑)。アイドル科の子たちに憧れやリスペクトを感じつつも、自分は“アイドルになれる”とは思っていないんじゃないかな。

それこそアイドル科の子たちがテレビに出て活躍しているのを見て、「すごかったね! ここの振り付けすごく素敵だった!」などと、ある意味ファンのように、友達の輝いているところを一緒になって喜んでそう。……で、そのうち文化祭とかで「私も一緒にステージをやらせてもらってもいい?」とか言い出してみたり。友達に「春香もアイドルやればいいじゃん」って言われたら「ムリだよー!」って返して、そのまま何事もなく卒業しそう(笑)。

中村繪里子さんと長月あおいさんのツーショット

長月:そんな! 春香ちゃんだったら、プロデューサー科の生徒にスカウトされたりとか……。

中村:ううん、私の中では、春香はスカウトはされないんだよ! なぜかといったら、私としては初星学園を卒業した後で、やっぱり765プロに入ってほしいから(笑)。

長月:なるほど! でも、プロデューサー科の生徒が春香ちゃんに目をつけなくても、咲季の目はごまかせないんじゃないかなって私は思います。咲季は相手のすごいところにすぐ気が付くし、もしそうと分かったら「あなたはすごいじゃない!」って心から称賛できる子だと思うので。

それこそ春香ちゃんが文化祭でステージに立つなんてことがあれば、「あなたすごいわね!」って声をかけにいくと思いますし。卒業後に765プロに入った春香ちゃんと咲季が再会して、「これからはライバルよ!」みたいな展開もあり得るんじゃないかなって。

――想像しただけでも、めちゃめちゃアツい展開ですね! 逆に春香さんは咲季さんに対してどのような印象を抱くと思いますか?

中村:咲季ちゃんは、アイドルとしてのエネルギーに満ち溢れているような女の子だと思うので、春香も憧れの対象なんじゃないかな。でも、きっと咲季ちゃんは「なに憧れているのよ。あなただってやるじゃない!」ってフラットに接してくれると思うから、春香も「えー、そうかなぁ?」って笑っている気がします。

長月:たしかに咲季は好戦的なところがあるので、ほかのアイドルたちにそうするように、たとえ春香ちゃんが普通科の生徒だったとしても関係なく「私と勝負しなさい!」みたいなことを言いそうだなと(笑)。

それで、春香ちゃんはそんな咲季にびっくりしながらも「楽しそうだね」って言ってくれたらいいな……って、私としては期待しちゃいますね(笑)。

中村:あと、春香はしょっちゅうお菓子を持ってくるだろうから、咲季ちゃんから「食事管理がなってないわよ!」って叱られちゃうとかね(笑)。

長月:そうですね(笑)。咲季は栄養最優先で普段からペースト飯を食べているような子なので。

咲季お手製のペースト飯
咲季お手製のペースト飯

中村:そこで春香が、例えば“おからクッキー”のような、咲季ちゃんが喜びそうなものを作ってみるわけですよ。純粋に「咲季ちゃんが喜んでくれそうなものは何かな?」ってことを、自分でも楽しみながら自然と考えられる子だと思うので。

長月:最高ですね……! 咲季も、ただ単に「たまには甘いものでも食べて息抜きしようよ」って誘われたとしたら乗らないと思うんですけど、そうやって寄り添ってもらえたら素直になれるのかもしれないです。

“アイ”の積み重なりが『アイドルマスター』に

――『アイマス』にキャストとして携わるおふたりの、今後叶えたい“夢”を教えてください。

長月:「学マス」はまだ始まったばかりですし、アイドルたちも駆け出しですが、トップアイドルへの道を駆け上がって、大きなステージに立ち、たくさんのファンの方々に支えられていく彼女たちの姿を、できるだけ長く見守り続けたいです。

そしてキャストとして、やっぱりいつかは先輩たちと同じステージに立てたらうれしいなと思っています

中村:先ほど“もしも”のお話で盛り上がりましたけれど、ある意味では「学マス」も、“もしも学園を舞台にした『アイマス』があったら?”を形にした作品といえるかもしれません。それを今、たくさんのプロデューサーさんが楽しんでくださっているわけですよね。

そんなふうに、“これまでになかった角度から『アイマス』を描く”ことが、これだけ望まれているというのは本当にすごいことだなと。だから私、もっともっと『アイマス』って自由で、何でもアリでいいんじゃないかって思うようになりました。そういった可能性を、今後もどんどん広げていけたらいいなと思っています。

――最後におふたりから、プロデューサーの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

長月:まずは、全てのプロデューサーさんに、「出会ってくださってありがとうございます。いつもプロデュースありがとうございます!」と、お伝えしたいです。

そして、20年間にわたって先輩方が積み上げてきてくださった“アイ”と、たくさんのプロデューサーさんが与えてくださった“アイ”を、皆さんにお返しできるように精一杯がんばっていきたいと思います

「学マス」のプロデューサーさんは、これまで『アイマス』シリーズを愛し続けてきた中で「学マス」のことも愛してくださる方もいらっしゃいますし、「学マス」から初めて『アイマス』に触れてくださったという方もたくさんいらっしゃると感じます。その全てのプロデューサーさんたちと手をつないで、これからの『アイマス』の歴史を一緒に紡いでいけたらなと思っていますので、よろしくお願いいたします!

中村繪里子さんと長月あおいさんのツーショット

中村:デビューさせてもらった当初、「『アイドルマスター』の“アイ”は、“愛してる”の“愛”ですよ!」と皆さんの前で言ったことがあったんです。それが本心から出た言葉だったのは間違いないんですけど……。当時の私は、その言葉の重みをわかっていなかったかもしれないなって(笑)。

あらためて今、私にとって『アイドルマスター』の“アイ”が何かと聞かれたとしたら、英語で“私”という意味の“I”なのかなって思います。それは私自身も“I”だし、あなたにとってのあなた自身も“I”ですし、春香もまた春香という“I”だし。そうやってたくさんの“アイ”が集まることで生み出しているものを、みんなが“愛”してくれているのが『アイマス』だなって感じるんです。

もちろん決まった答えはなくて、愛情の“愛”や、出会うの“会い”、眼で見る“eye”、「哀しい」って字をあてても“哀”になります。きっとこの“アイ”にはありとあらゆるものが内包されていて、その瞬間ごとに、プロデューサーさんたちの中にいろいろな“アイ”が、これからも積み重なっていくんじゃないかなって。

そうやって、“アイ”が積み重なっていく光景をこれからもずっと見せてほしいなって。それが『アイマス』における、プロデューサーさんのお仕事だと私は思っています(笑)。……なので、これからもよろしくお願いいたします!

中村繪里子さんと長月あおいさんのツーショット

取材・文/山本雄太郎
1994年生まれのフリーライター。ゲーム、eスポーツ関連の分野を中心に、イベントレポート記事やインタビュー記事などを執筆。

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