2020年10月16〜18日に開催されたバンダイナムコエンターテインメントのオンライン博覧会『ASOBISTORE EXPO』。さまざまなゲームやキャラクターに関するライブ配信やバーチャル展示場など、これまでにない試みをたくさんの方に楽しんでいただきました。
本記事では、 第3IP事業ディビジョン ニュービジネスプロダクション プロデュース課 より、イベント担当者である菱山里美さん、山田優衣さんと一緒に『ASOBISTORE EXPO』を振り返っていきます!
ここでしか観られない動画が盛りだくさん! アーカイブも配信中
――初めての開催となった『ASOBISTORE EXPO』のテーマはどんなものだったのでしょうか?
菱山:キーワードは「未来感」です。配信技術などのバンダイナムコエンターテインメントの最先端技術を披露する場として、参加者の皆さんにエンターテインメントの未来を感じてもらえるイベントをめざしました。
――なるほど、『ASOBISTORE EXPO』に特設されたバーチャル会場は「未来感」というコンセプトにぴったりでしたね。そのほかに、3日連続で行なわれたライブ配信にも注目が集まりました。動画の一部はアーカイブで配信していると聞きましたが、これから視聴する方に向けておすすめの動画を教えてください。
山田:反響が大きかったのは、『アイドルマスター』シリーズや『テイルズ オブ』シリーズの番組です。『アイドルマスター』シリーズは全5ブランドそれぞれ声優陣による特別番組を配信しました。『テイルズ オブ』シリーズは3月に開催予定の「テイルズ オブ フェスティバル 2020」の企画会議を行い、視聴者の皆さんにもコメントで参加していただきました。
また、今回3日間連続で番組を配信した『電音部』では、制作陣やパートナー会社様をお招きして、電音部をフックにデジタルクリエイティブやゲームミュージックの近未来を考える配信を行いました。どの番組もぜひご視聴いただきたいです。
菱山:ゲーム実況もぜひ観てもらいたい番組です。『ファミスタ』シリーズや『鉄拳』シリーズなど、さまざまなゲームに声優さんや芸人さんがチャレンジし、顔に落書きするなど体を張ってくださいました。視聴者の皆さんからも「ここまでやってくれるのか!」と反響があり、イベントを大きく盛り上げてくれたと思います。
山田:胸きゅん×スポーツの新感覚エンターテインメント『スポきゅん!』の番組もぜひ観ていただきたいです。朝10時からの『スポきゅん!』メンバーのラジオ体操を配信したり、声優の森田成一さんと金田朋子さんをお迎えして『イケボ塾』を開講していただきました。視聴者の皆さんからコメントで多くの反応をいただきました。
菱山:それと、これはアーカイブには含まれていないのですが、『アイドルマスター』シリーズや『テイルズ オブ』シリーズなど、アニメの第1話だけを一挙に25本公開する企画にチャレンジいたしました。ちょうど昨年実施のバンナムフェスのブルーレイディスクの販売時期と重なり、フェス参加作品をメインに配信させていただきました。視聴者の皆さんが新しいアニメに出合うきっかけ作りができたかなと思います。
ここでは紹介しきれなかった番組もアーカイブ配信中!
アーカイブはこちら
アソビモットオリジナルの番組「アソビモットジャーナル」も、ぜひご覧ください。
■アソビモットジャーナル スペシャルインタビュー 『鉄拳』編(日英字幕付き)
『鉄拳編』では、『鉄拳』シリーズ総合プロデューサーの原田勝弘さんと『鉄拳7』esportsプロデューサーの安田イースポーツさんに、開発時の苦労話やこちらの記事では語りきれなかった大会の裏側など、ファンなら絶対見逃せないトークを繰り広げていただきました。
■アソビモットジャーナル スペシャルインタビュー 『アイドルマスター』編(日英字幕付き)
『アイドルマスター』編には『アイドルマスター』シリーズ総合プロデューサーの坂上陽三さんと『アイドルマスター』シリーズ全ブランドイベント担当の梅木馨さんが登場。15周年への思いやこちらの取材では収録しきれなかった開発秘話を披露していただきました。
■アソビモットジャーナル スペシャルインタビュー 『エースコンバット』編(日英字幕付き)
『エースコンバット』編ではこちらの記事で語っていただいた「究極のごっこアソビ」について『エースコンバット』シリーズブランドディレクターの河野一聡さんと『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』プロデューサーの下元学さんにさらに掘り下げていただきました。
これまでにないショッピング体験を。エンターテインメントとコマースの両立
――『ASOBISTORE EXPO』では、視聴者の皆さんがこれまでにない形でショッピングを楽しめたようですね。
菱山:そうなんです。動画やバーチャル会場には、関連する商品のリンクが表示されるので、視聴者の皆さんがすぐにお買い物ができるようになっています。アソビストアは、バンダイナムコエンターテインメントのECサイト(エンタメコマースサイト)なので、『ASOBISTORE EXPO』でもショッピングが楽しめるよう、エンターテインメントとコマースの両立を重視しました。
――その中でも特に好評だった商品について教えてもらえますか?
菱山:悌太先生やいのまたむつみ先生など、著名なイラストレーターさんにライブドローイングしてもらったイラストグッズはとても好評でした。擬人化した『パックマン』や『ワルキューレ』を描く様子を事前に収録させていただき、会期に間に合うようにグッズ化したんです。
――動画を視聴して気になったグッズをその場で購入できるというのは、一体感があって楽しいですね!
山田:ほかには、『アイドルマスター シンデレラガールズ』のライブの歴代パンフレット再販も好評でした。今回は声優さんといっしょに、ライブやパンフレット撮影の裏側を振り返る番組を配信しました。当時の衣装や準備について詳しく語っていただいて、視聴者の皆さんからも多くの反響をいただき、多数の注文をいただいています。
オンラインでも伝わるファンとの一体感。新たな作品との出合いのきっかけにも
--無事イベントが終了した今、主催者としての感想を聞かせてください。
菱山:印象的だったのは、視聴者の皆さんの反応ですね。番組のコメント欄やSNSへ多数の投稿をいただき、コンテンツやキャラクター、出演者への熱量を感じました。また、社内では部署を超えて多大な協力をいただいたので、コンテンツを楽しんでくださった方だけではなく、運営に関わってくれた方にも感謝の気持ちを伝えたいです。
――印象深かったコメントはありますか?
山田:今回の会期は3日間でしたが、終盤に「会期中ずっと見守っていました」「3日間ありがとう」とコメントしてくださった方がいたんです。どの番組も少しでも視聴者の皆さんに楽しさを届けられるように、多くの方々のご協力をいだきながら形にした番組でしたので、3日間楽しんでいただけたんだと感じられるうれしいコメントでした。
菱山:コメント以外では、スタンプが印象的でした。配信動画にはスタンプを押せる機能を盛り込みましたが、人気ゲームのキャストが登場する番組には数えきれないほどのスタンプが押されていて。ファンの皆さんの熱量がダイレクトに伝わってきたので、強く記憶に残っています。
――オンラインでも、リアルイベントに劣らない熱量が体感できるんですね。
山田:『ASOBISTORE EXPO』はアソビストアとして初の大型オンラインイベントだったんです。元々はリアルイベントを企画することがほとんどだったので、オンライン特有の反応に驚きました。
特にうれしかったのは、作品の枠を超えて視聴者の皆さんがさまざまな動画を見てくれたことです。リアルイベントでは単一の作品を求めて来場するファンの方が多いのですが、今回は多くの方がさまざまな作品の番組を見てくださいました。普段とは異なるターゲットの方々にアプローチできたことがとても大きな収穫でした。
めざすのは「オンライン」と「リアル」のハイブリッド
――初めてのオンラインイベントを無事に終えたアソビストアですが、今後どのように活動していく予定なのでしょうか?
山田: アソビストアは、ショッピングの領域に留まらず、バーチャル空間でのライブや、オンラインでの観劇、お客さま同士のコミュニケーションの場としてもパワーアップしていきたいと考えています。
菱山:その意味で『ASOBISTORE EXPO』は大きな転換点になりました。オンラインとリアルを掛け合わせれば、今まで実現できなかったことが可能になる――この2軸でイベントをプロデュースできるアソビストアをめざしていきたいです。
――もし第2回目の『ASOBISTORE EXPO』を開催するならどのようなことをしてみたいですか?
菱山:次回の開催は未定ですが、もしやらせてもらえるなら、長めに期間を設けて綿密に準備をしたいと考えています。今回はスケジュールの都合で実施を諦めた企画もありました。次回があれば実施したいですね。
――よりパワーアップしたイベントになりそうですね。
菱山:今回大型配信を行なったことで、いろいろと改善したいことも見えてきました。次回開催ができるのなら、より良いものをめざしたいです。
アーカイブで『ASOBISTORE EXPO』を楽しもう
今回ご紹介した動画以外にも、『ASOBISTORE EXPO』ではさまざまな番組が配信されました。一部はアーカイブで配信中! 見逃している動画、気になる動画があればチェックしてみましょう。
アーカイブはこちら
取材・文/鈴木 雅矩
1986年生まれのライター。ファミコン時代からゲームを遊び、今も毎日欠かさずコントローラーを握っている。