『SAND LAND』ゲーム、アニメ、フィギュア担当者が語る「鳥山明ワールド」愛と執念!

2000年に『週刊少年ジャンプ』で連載され国内外で人気を博した『SAND LAND』。この作品をゲームやアニメ、フィギュアとして展開する「SAND LAND project」に携わる5名にインタビューを実施。原作が持つ魅力やゲーム、映像、造形の領域で作品を表現する際に込めたこだわりを伺いました。

1995年の『ドラゴンボール』の連載終了後、2000年に『週刊少年ジャンプ』で連載された悪魔の王子・ベルゼブブを主人公とする砂漠の世界での冒険活劇『SAND LAND』。

2023年8月には映画が公開され、シリーズ版が「Disney+」にて配信も決定、さらに今後はゲームが発売予定、作中に登場するキャラクターやメカのフィギュアも続々登場しています。

この「SAND LAND project」に携わる5名にお集まりいただき、原作の魅力や各分野で展開する作品に込めたこだわりを伺いました。

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南 敬洙

バンダイナムコエンターテインメント
第1IP事業ディビジョン 第1プロダクション

ゲーム『SAND LAND』プロデューサー。開発、宣伝、予算管理、監修業務などを取りまとめ、ゲーム開発を見ながらもバンダイナムコフィルムワークスやBANDAI SPIRITSと連携して『SAND LAND』IPのプロデュースを行う。好きなキャラクターはベルゼブブ。

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佐﨑 俊介

バンダイナムコエンターテインメント
グローバルマーケティングディビジョン アジアビジネス部

ゲーム『SAND LAND』の国内における宣伝を担当。SNSの運用や公式サイトの更新作業とともに、「ジャンプフェスタ」や「東京ゲームショウ」などへのイベント出展の取りまとめも行う。好きなキャラクターはラオ。

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後藤 知子

バンダイナムコフィルムワークス
IP制作本部 制作部

アニメ『SAND LAND』アニメーションプロデューサー 映像担当。アニメ制作現場立ち上げから納品まで、本編の制作全般を担当する。スタッフ集めから監督との方向性決め、シナリオやコンテ、デザインなどの管理や関係各所との連絡なども務める。好きなキャラクターはテリア。

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遠間 雄介

バンダイナムコフィルムワークス
IP事業本部 第3事業部

アニメ『SAND LAND』宣伝担当。アニメに関連した情報発信のスケジュール管理や、プロモーション管理などを行う。好きなキャラクターはアレ。

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MOTTO! OKAMOTO(岡本 和也)

BANDAI SPIRITS
コレクターズ事業部

『SAND LAND』フィギュア担当。S.H.Figuartsシリーズにて『SAND LAND』のフィギュアに関する企画を担当。原型師との話し合い、集英社による監修、量産品チェックなど、フィギュアができるまでの全工程に携わる。好きなキャラクターはベルゼブブ。

表現技術が追いついた今、鳥山明の隠れた名作を世界に広げていく

――まずは「SAND LAND project」の概要を教えてください。

南:鳥山先生と言えば『ドラゴンボール』が世界中で愛されています。本プロジェクトは同じく鳥山先生の作品である『SAND LAND』の世界や魅力を、ゲームやアニメ、フィギュアを通して、バンダイナムコグループ全体で世界中のファンに届けていこう、と2022年12月に発足しました。

ゲーム『SAND LAND』プロデューサーの南さん
ゲーム『SAND LAND』プロデューサーの南さん

――『SAND LAND』が『週刊少年ジャンプ』で連載されたのは2000年ですが、なぜ今このプロジェクトが動き出したのでしょうか?

南:ゲーム視点になりますが、技術が追い付いてきたというのが理由のひとつでもあります。『SAND LAND』の砂漠の世界を魅力的に描くためには、広大なマップでの冒険を届けたいと、チームとしても思っていたんです。ゲームに落とし込む際の技術や表現の面から「今ならしっかりとしたゲームが作れる」ということで動きはじめました。

セリフ以外の描写が語る作品の魅力

――『SAND LAND』という作品のどんな部分に魅力を感じますか?

後藤:まさに「作品はあくまで、作者が考えていることの片鱗だ」という言葉が当てはまる作品で、1コマ1コマに注目すると、すごく情報量が多いところです。

本作のメカには重力を変化させられる特殊な鉱石「反石」が積まれているんですけど、ラオが最初に乗っている車にはそれがない。反石の有無によって経済力の差が描かれています。そのような、セリフでは説明されていない描写がたくさんあるんですよ。

アニメ『SAND LAND』制作プロデューサーの後藤さん
アニメ『SAND LAND』制作プロデューサーの後藤さん

――読み込めば読み込むほど気づける点があるというか。

後藤:そうなんです。ベルゼブブたちが乗る戦車は、おそらくシャーマンがモチーフになっているんですけど、作中に登場するジープなども同年代の車を基に作られています。ひとつルーツを見つけると芋づる式で発見があるんです。

作品世界を支える知識が幅広く散りばめられていて、制作するうえでも面白かったですし、素晴らしいなと思いました。本当にいろいろなことがサラッと描かれていて、何かを見つけるたびに横嶋(俊久)監督と一緒にキャッキャしながら話していました。

OKAMOTO:僕は、大学時代に初めてコミックを読んだときから、鳥山先生のすごくきれいな絵に魅力を感じていました。

フィギュア化するとなったうえで改めて見ると、立体としてイメージしやすいコマやイラストが多いんですよね。ある意味ゴールがしっかりと決まっていて作りやすかったですし、イラストの持つパワーを改めて感じられました。

『SAND LAND』フィギュア担当のOKAMOTOさん
『SAND LAND』フィギュア担当のOKAMOTOさん

佐﨑:作品としての魅力で言えば、わかりやすさとテーマ性の高さですね。原作は本当に引き込まれるように読めて、ストーリーもわかりやすく、 過去の過ちへの向き合い方や水不足など、現代にも通じるようなテーマが描かれているんですよね。

ともすると重くなりがちな内容が読みやすく描かれているのは、本作の魅力的な部分だと思います。

ゲーム『SAND LAND』国内宣伝担当の佐﨑さん
ゲーム『SAND LAND』国内宣伝担当の佐﨑さん

遠間:『SAND LAND』には、表情で感情を見せるシーンがたくさん盛り込まれているんですよね。私が特に好きなのは序盤の場面で、ベルゼブブとシーフがラオのジープに乗るところです。運転席と助手席にベルゼブブとシーフが座って大騒ぎしているのを、ラオが後ろから優しい顔で見ているんですよ。

その表情にラオのこれまでの経験や達観したところ、優しさみたいなものが垣間見られて、すごく好きです。「表情であれだけ見せられるのか」と思わされた部分ですね。

アニメ『SAND LAND』宣伝担当の遠間さん
アニメ『SAND LAND』宣伝担当の遠間さん

南:表情だけでも含みがあって、ラオのダンディな感じが伝わってきますよね。

僕の場合は、やっぱりメカですかね。マンガでもアニメでも戦車のディテールまで細かく描かれていますし、ゲームではそれ以外のメカも登場します。特に、アレ将軍との戦いでは本当に手に汗握るようなアクションが見られるのが魅力的です。

ゲーム視点で語ると、原作1巻に凝縮された世界をより広く見せたいという想いから、原作には見られなようなメカも登場します。ジャンプが得意なメカや二足歩行のバトルメカなど、たくさん登場しているので、鳥山先生のメカの魅力はゲームでも表現できているかな、と思っています。

鳥山明のメカを魅力的に表現するためのこだわり

――鳥山先生の作品と言えば、ディテールまで描き込まれたメカも大きな魅力ですよね。『SAND LAND』のゲームやアニメ、フィギュアを作っていくにあたり、鳥山先生の作品らしい魅力を出すために意識したことは何でしょうか。

南:ゲームではプレーヤーがコントローラーを使って、ベルゼブブの視点を通じてより作品を体感することになります。なので、ベルゼブブのアクションや、ラオやシーフなどさまざまなキャラクターたちの描き方というのがゲームならではの魅力になるかと思います。

メカについては、それぞれのディテールや細かなライティングにもこだわっています。ゲームをプレーする中ではメカの内側は見えにくいんですけど、そこもこだわって、リアリティーを出すための装飾などに趣向を凝らしています。

ゲーム『SAND LAND』に登場するメカの内側
ゲーム『SAND LAND』に登場するメカの内側

後藤:アニメではCGモデル自体にも力を入れているんですけど、ミリタリー的な補足も意識しています。ラオは保安官でありプロの軍人なので、その動きで本物らしさを出しました。また戦車のモチーフとなったであろうシャーマンは年代的にはモノコック構造(※1)なので、当時の砲弾対策としても使われていたケプラー繊維のようなものを車内に貼りこむなど、デザインとしてもミリタリー要素を補足しています。

※1 モノコック構造:フレームの上に装甲板をボルトなどで取り付けるのではなく、厚い装甲板のものを溶接して組み合わせるなど必要最小限の加工を施すことで強度剛性を高める構造。

アニメ『SAND LAND』に登場する戦車
アニメ『SAND LAND』に登場する戦車

アニメやゲームがコミックと大きく異なるのは絵が動く点なので、リアリティーを出すために戦車の動き方にもこだわっています。いろいろな戦車の動きを研究して、CGアニメーターさんたちに膨大な参考資料を見ていただきながら作り込んでもらいました。

――本作の戦車は反石を積んでいる分、重々しい動きで見せる戦車らしさとのバランス取りが難しそうですね。

後藤:現代の戦車には機動性に特化した高速走行のものがあるので、そういった車両の動きを参考にしました。ただ重いだけでなく、素早く走ることもできる、爽快感のある動きになったかと思います。

――フィギュアではどのような点を意識されましたか?

OKAMOTO:ベルゼブブたちが乗る「SAND LAND国王軍戦車隊104号車」はアニメやコミックの質感を表現するために、特殊な塗料を使ってザラザラ感を表現しています。あとは、影になる部分には線状の細かいタッチを入れることで、アニメっぽさを表現できているのではないかと思います。

戦車は超合金なので、鳥山先生の絵やアニメの映像から想像を膨らませて、マフラーや装甲の外側、内部の鉄板部分などに合金を使用しています。おもちゃらしさと本物っぽさ、かつアニメ的な印象の3つを組み合わせて材料や質感を考えました。

『SAND LAND』 のフィギュア

ゲームでは作品世界に居続けたいと思える表現を

――各領域におけるこだわりについても伺えればと思うのですが、まずはゲームのプロモーションでこだわった部分を教えてください。

佐﨑:先ほど南からも話がありましたが、ゲームではマンガやアニメには出てこないメカが1つのポイントになっているので、それをプロモーションでどう見せるか、という点は意識しました。

PVに使う映像1つ取っても、「このメカならどの角度から見せるのがかっこいいか」「どんな動きをしていればファンが盛り上がるだろうか」と考えながら自分でゲームを触り撮影しています。

「SAND LAND project」に携わるメンバー

――ゲーム本編についてはいかがでしょうか。

南:「どれだけこの作品の世界に居続けたいと思えるか」という部分に頭をひねりました。同じマップ、街並みでも天候により雰囲気が変わったり、ジャンプメカで高い場所に登るなど、隅々まで探索したくなる要素やギミックを作っています。

戦車の主砲で岩を破壊したり、流砂の中をバイクで突っ切ったりと、さまざまなメカにより冒険の幅も増えていきます。見た目でも触り心地でも、遊んでいる中で「この先を知りたい」と楽しめるようにこだわりましたね。

ゲーム『SAND LAND』のベルゼブブとラオ

鳥山明っぽさを生み出すための“鳥山エフェクト”の研究

――アニメについてはいかがでしょうか。

遠間:一番伝えたかったのはベルゼブブのキャラクター性ですね。限られた尺に、ベルゼブブの魅力やこの作品の世界観、緻密に描かれたメカなどの要素をいかに詰め込むか、宣伝チーム全体で考えました。

商品展開においては、ベルゼブブの色やデザインにもこだわっています。ポスターに使うイラストは通常の4色印刷で作るピンクでは納得がいかず、特色印刷を施しております。フィギュアに関してもベルゼブブは筋肉質な身体ではなく子どもらしいぽっこりした体形に、という注文を出させていただきました。

後藤:ベルゼブブの体形については横嶋監督もCGモデルを作る際にこだわっていたところですね。

――そのあたりを意識してまた劇場版のポスターを見てみると発見がありそうですね。アニメ制作におけるこだわりはいかがでしょうか。

後藤:「鳥山明らしさ」ですね。ご本人ではないので「らしさ」という言葉を使いますが、先駆者がいる中で鳥山作品を作るということで、どのようなフィルムにするかについてのすり合わせはしっかりと行いました。

「鳥山エフェクト」と呼ばれる、丸みを帯びたフォルムに飛び出た瓦礫が煙の尾を引く演出や、鳥山先生の各コマのレイアウトの取り方も研究しました。デザインも「鳥山先生ならどうするか」を基準に考えていました。

「SAND LAND project」に携わるメンバー

――「鳥山明らしさ」という言葉が出ましたが、ゲームでもそういった点は重視されましたか?

南:『SAND LAND』は、砂漠が舞台で、人間と魔物という2つの種族に分かれ、かつ人間同士の争いにより水不足を招いてしまいます。

その世界を、ユーモアがある魔物たちや少年のように純粋なベルゼブブを中心に物語が進んでいくのですが、誰でもその魅力に取りつかれる世界観になっています。ゲームでは、その魅力溢れる世界をお届けする、というのは意識していました。

「SAND LAND project」に携わるメンバー

子どもらしいぽっこり体形とアクションフィギュアらしい可動性の両立

――フィギュアではどんな部分にこだわりましたか?

OKAMOTO:ベルゼブブのぽっこり体形について、そのままぽっこりさせてしまうと可動範囲が狭まってしまうんですよ。上手く削ったり盛ったりしながら、ぽっこりさせつつ動かせるようにするというのは、原型師さんと細かくやり取りをさせていただいた部分ですね。

ベルゼブブのフィギュア

同じく鳥山先生の作品である『ドラゴンボール』のフィギュアに可動面で負けないように、というのも意識しています。特にベルゼブブとラオの肩まわりの構造にはこだわりました。

シーフは限られた仕様の中で、表情や腕を付け替えてキャラクター性を出せるようにしています。可動と付属品でキャラクターをしっかり見せる、というのはフィギュア全体でこだわった部分ですね。

――ゲーム同梱版のベルゼブブのフィギュアは、通常版とは肌の色合いが異なると伺っています。こちらはどういった意図があるのでしょうか。

OKAMOTO:ゲームで初めて『SAND LAND』に触れる方もいらっしゃると思うので、初めて見たベルゼブブをそのまま手元に置けるように、ゲームの色合いやディテールを再現しています。

加えて、通常のフィギュアを購入された方にも限定版に価値を感じていただけるように、色味を変えたり岩の土台を付けたりすることで違いを出しています。

ゲーム同梱版のベルゼブブのフィギュア
ゲーム同梱版のベルゼブブのフィギュア

苦労を超えた先に生み出されるこだわり

――苦労された点についてもお聞きしたいのですが、フィギュアはベルゼブブのぽっこり体形以外ではどのような部分が大変でしたか?

OKAMOTO:ラオの髪の毛ですかね。前髪のあたりははっきりと髪が生えているんですけど、側頭部のあたりは生え際があまりわからないんです。アニメだとグラデーションで表現されているので(笑)。立体にするうえで髪の生え方をどう表現するか、というのは苦労しました。

ベルゼブブはゴーグルやマントを取り外すこともできるんですけど、その付け替えをどうすれば楽しく遊べるか、かつ外したときに違和感が出ないか、というのもこだわった部分です。

――アニメ制作の苦労はいかがでしょうか。

後藤:CGだけでキャラクターやエフェクトの柔らかさを表現するのには限界があったので、今回はCGの上に作画を載せるという方法を取ったんです。

最初に予定した枚数からどんどん量が増えていって、最終的には倍くらいになってしまったんですけど、おかげで違和感のないフィルムをお届けできたのではないかと思います。

「SAND LAND project」に携わるメンバー

――ゲームについてはどうでしょう。

南:『SAND LAND』は砂漠の世界なので、その暑さや渇きなどの見せ方は苦労しましたね。水を求めて冒険に出る物語なので、水の貴重さをしっかりと表現したかったんです。

ゲームだと忘れがちですけど、砂漠って言わずもがな暑いじゃないですか。それをうねりの表現やライティングの強さ、キャラクターたちが水を求めるようなモーションで表現しています。

――最後に、各分野の今後の展開と、南さんから読者へのメッセージをお願いします。

遠間:アニメは新シリーズの制作が発表され、鳥山先生考案の新章の存在も明らかとなりました。来年の春の配信まで、ぜひお楽しみにお待ちいただければと思います。

南:「ジャンプフェスタ2024」で公開したアニメのPVに登場した謎のキャラクターは、実は「東京ゲームショウ2023」で公開したゲームのPVでもすでに登場しているんです。

ゲームでいうと、本作の魅力のひとつであるメカに関して、PVやSNSなどの情報発信でもまだお見せしていないものがたくさんありますので、ぜひご注目ください。

OKAMOTO:フィギュアについては、今後もアニメやゲームの展開が盛り上がるタイミングで店頭販売などを行っていくので、気になった際にはぜひ実際に手に取っていただけるとうれしいです。

「SAND LAND project」に携わるメンバー

南:これからはさらに、『SAND LAND』をもっと盛り上げて、より拡がりが感じられるような様々な情報をお届けしていきたいと考えていますので、続報に期待してほしいですね。

今回のインタビューで、ゲームもアニメもフィギュアも、それぞれの領域でのこだわりがある、というのがお伝えできたと思います。今後もお互いに連携し合いながら『SAND LAND』というIP(※2)を大切にお預かりし、世界中の皆さまにお届けするために一致団結していくつもりです。

※2 IP:Intellectual Property=キャラクターなどの知的財産

来年に向けてより一層盛り上がっていくと思いますので、ぜひ『SAND LAND』の各分野に期待を寄せていただけるとうれしいです。

鳥山明の世界を体感できる、ゲーム『SAND LAND』の最新情報は公式サイトをチェック↓

ゲーム『SAND LAND』公式サイト

【取材後記】
『SAND LAND』の存在は知っていたものの原作は読んだことがなく、今回のインタビューを行うにあたり購入して読んだのですが、王道を描くというよりは描いたものが王道になるというような面白さは脱帽ものでした。

キャラクターやメカの描写について語られる皆さんの言葉にも作品愛が溢れており、ゲーム、アニメ、フィギュアのいずれもかなりのこだわりを持って作られていることが感じられました。『SAND LAND』の展開も楽しみですが、この勢いに乗じて子どものころに好きだった鳥山明先生の『GO! GO! ACKMAN』もリバイバルしないだろうか、などと期待しております!

取材・文/村田征二朗
1989年生まれのライター。しゃれこうべ村田、垂直落下式しゃれこうべライターMなどの名でも活動し、コンシューマータイトルやスマートフォンアプリのゲーム関連記事を執筆。原稿料の8割はプロレス観戦のチケット代に消える。

©バード・スタジオ/集英社
©SAND LAND製作委員会
©Bandai Namco Entertainment Inc.