バンダイナムコエンターテインメントが仕掛ける、ヴァーチャル広告代理店プロジェクト『城崎広告』。このプロジェクトは、同社オリジナルのキャラクターが所属する架空の広告代理店が、実在の企業からリアルな商品やサービスのPRを受託するという、これまでにない新規事業です。
バンダイナムコエンターテインメントが仕掛ける、ヴァーチャル広告代理店プロジェクト『城崎広告』。
2017年2月のプロジェクト始動から1年が経過し、これまでにいくつもの商品 ・サービスをPRしてきた城崎広告。架空の広告代理店の社員という設定のイケメンサラリーマン9人が、実在する企業から実在する商品やサービスのプロモーションを請け負い、WebサイトとTwitterを使ってその様子を発信しています。
ゲームやアニメ、イベントの企画などを主軸として事業展開をしてきたバンダイナムコエンターテインメントが、なぜこのような新規事業を始めたのでしょうか。今回は彼ら9人を裏で支える、キーパーソンのお2人、バンダイナムコエンターテインメント経営企画室の山田茉弥さんと稲益彩香さんにお話を伺いました。
バンダイナムコエンターテインメントの事業の中核であるIP をどう活かすか
――『城崎広告』が始まったきっかけを教えてください。
山田:私たちが所属する経営企画室 経営企画部 事業開発企画課は、新規事業をメインに展開しています。この部署は元々、「SPECIAL FLAG(スペシャルフラッグ)」という名前でゲームメソッドコンサルティングを行ってきた実績がありました。これはどのような事業なのか簡単に言うと、ゲームが持っている「ユーザーを夢中にさせる力」を様々な商品、サービス開発に応用していくコンサルティング事業です。
ゲームって例えば、「説明書を読まなくても遊び方が直感的に分かる仕組み」や「気持ちを盛り上げる仕掛け」がたくさん盛り込まれているんですね。それらの仕組みや仕掛けをゲーム以外の商品やサービスに上手く応用していきたい、もっと楽しい世の中にしたいという想いを持って取り組んできたのが「ゲームメソッドコンサルティング」なんです。
稲益:元々2人とも、ゲーム開発やプロデュースを行っていたのですが、そういった知見を活かし別のことができないかとこの部署に異動してきたのが、ちょうど2年前ですね。私たちはその部署で、自分たちの強みを活かして、さらに新しいことをできないかなと考えました。バンダイナムコエンターテインメントの仕事といえば、IPの世界観を深く楽しめるゲームを提供したり、キャラクターや物語がお客様の気持ちを動かしたり、といったIP主軸になっているのですが、これを既存の「ゲーム以外」に活かすことができれば、なにか新しいものが生まれるのではないかと。
そのときに浮かんだアイデアが、「キャラクターが実在の商品を題材にすることで、その商品を知るきっかけや魅力を知って愛着を持ってもらう」というモデルでした。
最初は、商品の擬人化や島おこしのためのお仕事として商品をPRする、など様々な設定を考えたのですが、いくつかの方向性を考えてたどり着いた結論が、「PRをするために日々頑張って働く、サラリーマンキャラクター」でした。シンプルに、自分たちも身近に感じられる「働く人たちを応援し、共感してもらえるような世界観」を提案することで、毎日がちょっと楽しくなってもらえるのではないかと思いました。
山田:近年、キャラクターをプロモーションに活用する手法が様々な業種で積極的に取り入れられるようになっています。擬人化キャラクターの流行もその一端で、なかには自社商品を擬人化するような試みも生まれていました。
また百貨店など、もともとキャラクタービジネスとは縁遠いような企業でも、キャラクターコラボの事例が生まれたり、アニメーション映画とのタイアップが大きな話題を読んだりと、消費者とキャラクターの距離が縮まっていることを実感する事例が多く見つかり、私たちはアイデアの可能性を確信したんです。
――「キャラクターを使って商品のPRをすることは、需要があるのではないか」と。
山田:はい。ただこうしたキャラクターを含めたIPは、生み出すことも大変ですが、育て続けていくことがより難しいんです。
自社で新しい企業キャラクターを立ち上げる際、自分たちの持っている商品やブランドのコンセプトを体現する、語らせることには向いているのですが、そのキャラクターをどうやって好きになってもらうか、お客様を「ファン化」することが、実はすごく難しいんですよね。さらに、それをコンテンツとして長く続けていくことも、すごく大変なんです。
稲益:逆に、すでに世界的、国民的に有名なキャラクターと商品を掛け合わせた場合、キャラクターが本来持つ個性や魅力にすごく引きずられてしまい、PRすべき商品が主役にならないことがあるんですよね。例えば、コラボしている期間中はキャラクターファンが集まっても、コラボが終わった後には、商品のファンとして定着してもらうことが難しい。
そうなると、キャラクターを使ったPRとして成功とはいえません。
そこで、「じゃあ商品PRが自然と、違和感なくできるキャラクターを作れば良い! そうすれば企業の商品PRのソリューションができる!」と思ったんです。
現代は、昔よりも、日常的にキャラクターと触れ合う機会が増えています。例えば、大人になっても漫画を読むこと、アニメを観ることが趣味という人がたくさんいます。その趣味を通じて、普段接することがないような商品やサービスの魅力を、キャラクターを通して伝えたい。お客様は趣味の世界に没頭しながらも、これまでに知らなかったモノやことに触れられるという機会を、私たちが作れるのは面白いのかなと。
――なるほど。それが城崎広告を立ち上げたきっかけだったんですね。
山田:そうですね。それから私たちバンダイナムコエンターテインメントとしては、オリジナルの新規キャラクターIPを創出するということを、常にミッションとして掲げています。
これまでバンダイナムコグループではアニメやゲームを出発点としたIP創出の実績がありますが城崎広告はそのいずれでもありません。商品やサービスをPRするためのキャラクターIPですから、その主戦場はPRという目的をもっともよく果たせるものでなければならない、そしてたどり着いた答えがWebとSNSでした。
お客様が『城崎広告』に参加したくなる仕組みとは
山田:城崎広告の登場人物は、二次元のキャラクターですが、ゲームやアニメをメインに展開していくわけではないんです。
稲益:彼らの運営するWebサイト上では、キャラクター社員が日々の業務内容を公開する活動を行っています。会議の様子やボイスのコンテンツなど、毎週更新することで彼らの働きをお届けしています。そしてその活動をTwitterで発信しながら、みなさんとのコミュニケーションを強化しています。
――ユーザーとのコミュニケーションということでしょうか。
稲益:城崎広告の活動を応援してくださるユーザーのみなさんは「チアリング社員」として、世界観に参加いただいています。チアリング社員は、9人のキャラクター社員と同じように、『城崎広告』の社員なんです。
山田:「みなさんもチアリング社員として僕たちと一緒に働いて、このプロジェクトを盛り上げていきましょう!」というコンセプトなんです。キャラクター社員は自分たちのプロジェクトを応援してもらえるよう、精一杯メッセージを発信しているので、この取り組みを理解してくださった方々は、「私たちも頑張って拡散しなきゃ」という気持ちになってくれているのかもしれません。
――アイドルを育てる感覚に近いのでしょうか?
山田:近い、と言われれば近いのですが、アイドルとは違い、彼らはキラキラしているわけではなく、普通のサラリーマンです。ユーザーであるチアリング社員のみなさんから見て、彼らは同じ会社の仲間たち、という感覚なんです。
稲益:私たちもTwitterでキャラクターを展開していくのは初めての経験ですので、最初はどうしたらよいのかわからない部分がたくさんありました。SNSの特性上、今まで作ってきたゲームのような発信だけではないため、ユーザーとコミュニケーションをして共にコンテンツを作っていくことを考えています。毎日のつぶやき、イラスト、ボイス付き動画などのコンテンツ発信するほか、ハッシュタグ企画や投票企画など、ユーザーのみなさんに少しでも参加いただけるようなコンテンツ作りを目指しています。応援してくださるユーザーのみなさんもコンテンツの一部ですので、ぜひ気軽にいいね!したり、RTをしたりして参加いただければと思っています。もちろんリプライもお待ちしています!城崎広告の彼らも、それを見ながら日々頑張っているので!
山田:バンダイナムコエンターテインメントが仕掛けているIPなのに、アニメでもゲームでもない。主戦場がWebとSNSで、日々の活動そのものが物語になっているヴァーチャル広告代理店……というのは、はたから見ると、どう楽しめばいいか最初はよくわからないですよね(笑)。
ただ、彼らの日常の会話を見ていただければ、だんだんと理解してもらえるのかなと思っています。「イケメンのサラリーマンがワチャワチャしている」ところに、急に実在の商品の話が出てくる。「何をやっているんだろう、この子たちは」となりますよね。
そんな風に頭の中でクエスチョンマークを浮かべながらも、キャラクターの言動を好きになって様子を見てもらううちに、やがて取り組みの面白さに気づいてもらえる時がくると信じています。
「取り組み自体が面白い」と、あるタイミングで気づいてもらえて、ある日、彼らの会話の中に出てきた商品に出会った時「これ知ってる!城崎広告がPRしてた商品!」って手に取っていただけたら、城崎広告としては成功なんです。
――実在の商品PRやリアリティのあるコミュニケーション……。キャラクターたちが社員ということで世間の共感を得やすく、アニメやゲームよりも近い存在なのかもしれませんね。言うなれば、2.5次元的な……。
稲益:そうかもしれませんね。また、城崎広告のビジネスモデルの基本はBtoBのため、これも今までにないキャラクタービジネスの面白さだと思っています。
――キャラクターの設定についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
山田:キャラクター設定をするときは、ゲーム作りのノウハウが活かされたと思います。キャラクターが多くなれば多くなるほど、それぞれの個性を魅力的に設定、演出し、様々な嗜好のお客様にファンになっていただく必要があります。それは城崎広告についても同じで、キャラクターは独立した個性を持ちながら、幅広い商品やサービスを取り扱える趣味嗜好の幅を担保しなければなりません。
現状の城崎広告は20~30代の働く女性がメインターゲットです。ターゲット層に属する様々な女性たちの様々な好みを受け止められて、かつキャラクター同士の関係性によって物語にダイナミクスが生まれる構成を検討した結果、今の9人の社員が誕生しました。
――各クライアントに合わせて、担当キャラを決めているのでしょうか。
山田:一社のクライアントにつき、だいたい2人のキャラクター社員が担当させていただきます。その2人が中心になって仕事を動かしていきます。担当社員はクライアントに選んでもらうというよりは、こちらから提案する形をとっています。社員たちの趣味嗜好や得意不得意などバランスを取って設定していますので、 お預かりする商品やサービスによって、それをもっとも魅力的に語ることができる社員をご提案するように心がけています。
稲益:例えば、現在デジタルハリウッド大学のオープンキャパスPRプロジェクトが進行中なのですが、デジタルハリウッド大学はクリエイティブな側面のある学校なので、アートディレクションやクリエイティブなことに強い社員と、学生の気持ちに近いであろう若い員を担当させています。
このように、キャラクターの設定は実はかなり綿密でして。それはバンダイナムコエンターテインメントにはゲームを作ってきた知見があるからだと思います。
山田:ゲームはインタラクティブな遊びですから、メインシナリオ以外にもサブイベントやミニゲームなど、膨大なシナリオで構成されているものがほとんどです。多くの場合、複数のライターや開発者が参加することになりますので、基準となる綿密な設定がないと、キャラクターがブレてしまって、ユーザーをがっかりさせてしまいます。Twitterも同じで、日々の呟きでキャラがブレてしまうと、途端に「やっぱり作りものなんだ」と冷められてしまうと考えています。本気で一緒に遊んでもらうためには、キャラクターの言動に「納得感」と「一貫性」が必要なんです。
例えば「今日は台風が来ています。気をつけて帰ってください」のようなリアルを交えたツイートが入ってくると、「おっ!」となりますよね。「あ、城崎広告って関東地方の会社だったんだ」と。実際に天候や災害などのアラートは、バンダイナムコエンターテインメントの総務よりも早く出すようがんばっています(笑)。
――目指せホワイト広告代理店、ですね。
稲益:城崎広告のキャッチコピーは、「今日も明日もサラリーマン」なのですが、これって結構重いフレーズじゃないですか(笑)。でも、9人の社員が楽しく働いている姿を見せていくことで、チアリング社員のみなさんにも、この言葉が良い言葉にとして毎日の糧にしてもらえると嬉しいなと思っています。「彼らも今日も頑張っているから、私も頑張ろう!」と思っていただけると、嬉しいなと思います。
設立から1年、『城崎広告』の反響は? 今後の展望を聞く
――城崎広告はクライアントから依頼を受けた時、どのようなフローで仕事を進めるのでしょうか。
山田:現在はこちらから各企業に企画の提案を持ち込むことが多く、まずは城崎広告のできること、過去実績などを説明させていただきます。その上で取り扱い希望の商品やサービス、時期や期間、課題、予算感などの情報をヒアリングし、PR企画の提案をさせていただいています。
企画案をもとに、先方の希望や課題をさらに詳しくヒアリングしながら、具体的なコンテンツや制作物の内容を詰めていきます。
――本当の広告代理店と同じようなスタイルなんですね。
稲益:そうですね(笑)。ただ、我々はあくまでも広告代理店ではなくコンテンツ制作会社です。城崎広告のPRの特徴は、商品やサービスの魅力を、普段は語れない所まで深く掘り下げ見せていく、オーダーメイドの“物語性”を重視し、提供することです。
PRを請け負う期間内で、キャラクターたち自身が商品やサービスと出会い、リサーチを通してその魅力を詳しく知る。その上で、どのようにすればお客様に上手く伝わるのかの手法を考え、実践に移す。これらの仕事の流れそのものの成果物と、それまでにキャラクターが奮闘した舞台裏を「ドラマ」としてお届けすることを強く意識しているんです。
――なるほど。あくまでも商品について「キャラクターが考える」というスタンスなんですね。また、設立1周年ということですが、クライアントからの反響はいかがでしょうか。
山田:最初に宣伝をさせていただいたサンスター文具株式会社様 は、チアリング社員がまだ少ない頃のクライアントでした。初期から応援してくれているチアリング社員は、サンスター文具様とのお取組み商品を大事にしてくださっている方が多くて。TwitterなどのSNSでも商品のファンとしての発信をしてくださっており、その部分にはサンスター文具様も価値を感じてくれていますね。
稲益:私たちは、日常的に使う商品とキャラクターを掛け合わせて、物語という付加価値を作り出していきたいと考えているんです。
昨年末から始めさせていただいた「チアモニターキャンペーン」という取り組みでは、チアリング社員の方々に本当に参加いただいて、「当たった商品を使用した感想をレビューするのが仕事内容」というプレゼントキャンペーンを定期的に実施しており、毎回本当に熱心なレビューをいただいています。
第一弾の商品は、ドローンだったんです。フォロワーの多くが20代〜30代の女性なのに、「なぜドローン?」と思うじゃないですか。ただ、自分の好きな・応援しているキャラクターが「ドローン」について楽しそうに語っているので、「私にも飛ばせるの?」とか「どこで飛ばせるの?」などのざっくばらんな質問が結構飛び交ったんです。
それに対してキャラクターから「〇〇君でも飛ばせていたから、大丈夫だよ」「意外に室内でも面白いんだって」などの返事を出し、コミュニケーションを取っていきました。キャラクターから返事をすると「そうなんだ、やってみたい」となり、キャラクターと会話をするような気持ちで商品に興味を持っていただくっていうのができたんですね。
チアリング社員の方々も、「次はどんなものがやってくるのか」と、PRを楽しみにしてくださっているようで予想外なことも喜んでくれるんです。もちろん、このようなプレゼントキャンペーンによって、商品の感想や話題が広まっていく形で商品の宣伝につながるので、クライアントや私たちにとってもメリットがあります。毎回チアリング社員の方々のご参加と、モニターレポートはとても参考にさせていただいております。
――PRしたい商品に物語をつけて、盛り上げる……。しかも広告代理店という仕事なので、“ステマ”のように捉えられない。本当に理にかなっている仕組みですね。
それでは最後に、今後の展望をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。
山田:私たちが目指しているのは、キャラクターが実在の商品をPRするというお仕事ドラマを展開することを通じて、新たなキャラクターIPを生み出す仕組みを創出することです。今回は、20〜30代がターゲットだったのですが、この手法はもしかすると他のターゲットに対しても上手く打ち出して行けるのではないかなと思っていて。
例えば、男性向けだったら何ができるのか。シニア向けだったら、子供向けだったら……。セグメントを設定した上で、同じような形でIPを作っていくことができるのかを考えていきたいと思っています。新しいビジネスモデルを目指していきたいなと。
稲益:また、もちろん城崎広告のIP自体の拡大も推進して行きます。グッズ化やコミカライズも無事決定いたしましたので、PRのお仕事としても彼ら自身としても、活躍の幅が広がるような、城崎広告ならではの新しくて刺激的で、チアリング社員のみなさんに応援していただけるようなIP展開を仕掛けていきたいと考えています。
山田:SNSの企業アカウントは「自社の商品」がつぶやかれていたら、それをサーチしてカスタマーサポートをするというのはごく当たり前の時代になってきていますよね。
ただ、そうはいっても、すべての企業がいきなりアクティブなTwitterアカウント運営に踏み込めるかというと、リスクマネジメントの観点やカスタマーサービスの在り方として、なかなかそうはいかないものです。
そんな時、まずはお試しとして城崎広告に商品を預けていただいたら、キャラクター社員たちが一生懸命にそれをPRし、チアリング社員(フォロワー)が積極的にコミュニケーションしてくださる様子を実感いただけると思います。たとえばそんな形で、私たちをうまく利用してもらえたら嬉しいですね。
【取材後記】
「城崎広告のことを、“広告代理店という世界観を舞台にしたキャラクタープロジェクト”と一言で説明しても、その言葉だけではユーザーからも企業からも、少し理解されにくかった」。
インタビュー中、2人はそう話していました。
しかし現代ではSNSやブログなど、インターネットの力を借りれば、その魅力を徐々に浸透させ、ファンを獲得していくことは難しいことではないのです。それはこの取り組みの成功を持って証明しているのではないでしょうか。もし20年前であれば、成功していなかったのかもしれません。
企業とのコラボをすれば、様々な場所にキャラクターが出ていくことができるし、キャラクターをどこかで知ってくれた人は、キャラクターを通して商品を知ることができる。今までにない、新しいキャラクターを世に出す方法を生み出した城崎広告の、今後の展開が楽しみですね。
取材・文/長橋諒
1989年生まれ、東京都昭島市出身。現在はフリーライターとして活動中。コーヒーが好きですが、すぐにお腹を壊します。 Twitter : @nagahashiryo