歴代の「ガンダム」シリーズに登場する機体やキャラクターを集めて自分だけの部隊を編成し、各作品の物語を追体験しつつバトルを楽しむ戦略シミュレーションゲーム「ジージェネレーション」シリーズ。
1998年に誕生した本シリーズの最新作にして初のスマートフォン向けゲームアプリ『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』が、2025年4月16日にリリースされました。
今回は俳優・小説家の松井玲奈さんをお招きし、プロデューサーとともに本作を体験していただきました。推しキャラの登場に松井さんも大興奮!?
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目次
・幼なじみに誘われて観た『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から“ガンダム沼”へ
・スマートフォンで手軽に物語の追体験を楽しめる『ジージェネ エターナル』
・推しキャラのバトル演出とセリフに大興奮!
・本作でしか観られない完全新作ストーリー『機動戦士ガンダムSEED Recollection』
・まだ知らない「ガンダム」シリーズ作品に触れるきっかけに

松井 玲奈
俳優・小説家

小島 省吾
NE事業部 第2プロダクション
『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』プロデューサー。リリース後の開発や運用周りの取り決めなどを担当。
幼なじみに誘われて観た『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から“ガンダム沼”へ
――松井さんは『機動戦士ガンダムSEED』(以下、『SEED』)のファンとお聞きしましたが、松井さんと「ガンダム」シリーズの出会いはどこだったのでしょうか?
松井:幼なじみが『SEED』のファンで、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(以下、『SEED DESTINY』)の放送がはじまったころに、すっごくおもしろいから一緒に観ようよ、と誘われたんです。
それまで、いわゆるロボットアニメには触れてこなかったので、最初はなんとなく観始めたのですが、観てみたらあまりのおもしろさにドハマりして。毎週放送時間になると幼なじみの家に行って、テレビの前にかじりついていました。

――当時、『SEED DESTINY』のどんな部分がおもしろいと感じましたか?
松井:「SEED」シリーズは、それまでの「ガンダム」シリーズからは大きくビジュアルが変わっているじゃないですか。最初はそこに惹かれたのが大きかったのですが、物語の中できちんと人間物語が描かれているんですよね。
戦争の残酷さやつらさ、そこに巻き込まれてしまった子どもたちの苦悩みたいなものが、とても丁寧に描かれているな、というのを幼いながらに感じたんです。自分の好きなキャラクターが死んでしまったりしたら、オイオイ泣いていました。

――そんな「SEED」シリーズの中で、松井さんが特に好きなキャラクターは誰でしょうか。
松井:好きなのは、ディアッカです。ちょっと珍しいのかもしれません(笑)。

――ディアッカのどんなところが好きですか?
松井:ディアッカって、敵軍の捕虜になったときに、自分が所属していた軍の考えに固執していなかったんですよね。
きちんと相手の話を聞いて、相手が置かれている状況を見て、自分の考えを改められるところ。そういう成長とか、人間性を感じられる部分が魅力的に見えたんだと思います。
子どものころは単純に、「このキャラクター、すごく好き!」って惹かれていたのですが、大人になった今、なぜ惹かれたのか言語化できる気がします。

――松井さんが気に入っている機体はありますか?
松井:好きな機体は、ズゴックとアッガイです。私の兄も「ガンダム」シリーズが好きで、私が『SEED DESTINY』を観るようになってから、一緒にガンプラを作るのにハマっていたんです。
そのときに、ズゴックの爪の部分をはめるのがすごく気持ちよくて、ズゴックばかり作っていました。あと、ちょうどそのころにベアッガイっていう、クマみたいなアッガイも出てきたのですが、それがすごくかわいかったのを覚えてます。

――昨年には劇場版アニメの『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』も公開されましたが、こちらはご覧になられましたか?
松井:公開初日に観に行きました! グッズが欲しくて、朝7時くらいに劇場に行ったんです。でも、すでにすごい数の人が並んでいて。「20年近く待ってきた人たちなんだ」と感じました。
そんな感じで初回の上映を観たのですが、私としてもずっと待っていたので、もう何を供給されてもすべて喜びでしかないというか。
劇場の大きなスクリーンの中で、キラやアスランたちが葛藤しながらも自分たちの平和を求めて戦う姿を観られたのは、すごく幸せでした。この時代に生きていられてよかった、って。

――劇中では松井さんのお気に入りであるズゴックも登場しましたね。
松井:そうなんです! アスランがズゴックで出てきたときは、本当にテンションが上がりました。「私の好きな機体に乗って、アスランが隠密行動をしてる!」みたいな感じで、劇場で肩を震わせていました。
スマートフォンで手軽に物語の追体験を楽しめる『ジージェネ エターナル』
――今回は『ジージェネ エターナル』をプレーしていただくのですが、「ジージェネレーション」シリーズの存在はご存じでしたか?
松井:存在自体は知っていました。多分、兄がやっているのを見たのではないかと思います。いろいろな「ガンダム」シリーズのキャラクターが出てきて戦うゲームですよね。
横で見ながら、「いろんなシリーズの人たちが名ゼリフを言い合いながら戦っている」と思った覚えがあります。
――ではここで、プロデューサーの小島さんから、本シリーズについての簡単なご紹介をお願いします。
小島:「ジージェネレーション」シリーズは1998年からはじまったシリーズで、松井さんが言ってくださったようにさまざまな「ガンダム」シリーズの機体やキャラクターが登場するシミュレーションゲームです。
モビルスーツやキャラクターを収集・強化して、自分の好きな部隊でさまざまな作品の物語を追体験していくことができます。『ジージェネ エターナル』では、500体以上の機体、多数のキャラクターが登場するので、それらを収集するのも楽しいですよ。

小島:『ジージェネ エターナル』のコンセプトは“遊べるガンダム図鑑”です。本作を遊んでいただく方に、こんな機体がいて、こんな設定だったんだ、という部分を楽しんでいただけるように設計しています。
今回は1ステージ15分程度でライトに楽しめるので、知らない作品にハマるきっかけ、知っている作品を思い出すきっかけにしていただけたらうれしいです。
――それでは、『ジージェネ エターナル』のプレーに移っていきたいと思います。今回はどのような部分を体験していただくのでしょうか?
小島:ステージに挑んだ際に観られるストーリーパートと、その後のバトルパートを体験していただこうと思います。松井さんはディアッカが捕虜になった場面がお好きと聞いたので、まずはそちらのストーリーを観ていきましょうか。

松井:このナレーションって、マリュー役の三石さんの声ですか?
小島:そうです! ステージを選択した際にはアニメの場面写真とナレーションでストーリーが語られるのですが、ここに関しては完全新規の音声を録り下ろしました。
松井:ですよね! この音声は聞いたことがない、と思ってビックリしました。豪華ですね。
小島:ナレーションパートでは舞台設定や固有名詞などもテキストで読めるので、アニメで観ていたときとも違う視点で、状況や設定もより深く理解できるかなと思います。

松井:ここは本当に衝撃的なシーンですよね。主人公のキラが死んじゃったかも、というところからアスランとカガリの想いがぶつかり合って、最高に心揺さぶられるんです。
(アスランとカガリの会話を読み進めながら)そう、新事実。アスランとキラは友達だった。つらすぎませんか? 友達だったんですよ、2人は! すみません、映像じゃないのに急に興奮しちゃって。

松井:あぁ! 捕まってる! 推しが! 推しが捕まってる!
一同:(笑)
松井:このときのディアッカは本当にムカつくんですよね。最初は本当に嫌なやつ、って思ったんです。でも捕まったなら殺されてもいい、くらいの気持ちなんでしょうね、きっと。
推しキャラのバトル演出とセリフに大興奮!
――では、ナレーションパートを観ていただいたところで、今度は実際のバトルパートを遊んでいただきましょう。
小島:今回は、こちらで『SEED』系の機体とキャラクターを用意させていただきました。ディアッカもイザークもアスランもキラも、みんな強く育成した状態なので、自由に楽しんでください。

松井:前方配置と後方配置、って書いてありますけど、これは配置される位置が変わるということですよね。
小島:そうです。ここがシミュレーションゲームの妙というか、核となる戦略要素の1つですね。例えば、フリーダムガンダムは移動力が高いので、後方配置にしていてもすぐ前のほうに追いつける、というように機体の配置を考える部分にも戦略性があるんです。
松井:誰をどこに置くか、がすごく大事なんですね。ではさっそく、出撃します!
小島:バトルがはじまったら、動かしたいユニットをタップしてみてください。行動可能なユニットをタップするとマス目が表示されるので、今回は敵の近くにあるマスをタップして移動してください。
松井:おぉ、移動しました!

小島:敵に近づいたら、攻撃をしてみましょう。攻撃手段はいくつかあるのですが、まずはEXと書いてあるアイコンを選んでみてください。EX攻撃は本作の目玉となる要素で、本作でしか観られない攻撃演出が流れるんですよ。

松井:おー! すごい! あなたはいつもそうやって、全部背負うんだから……!
これはテンション上がりますね、名言の宝庫です。演出もとってもかっこいいので、スマートフォン向けゲームアプリという感じがしないですね。
小島:ありがとうございます。ぜひディアッカも使ってみてください。
松井:わかりました。移動してから攻撃を選んで……いきます!

松井:ヤダー‼︎ 当たってー!
一同:(笑)
小島:いま遊んでいただいたように、移動と攻撃をくり返すのが基本の流れです。
ただ、戦略シミュレーションを遊んだことがない人の場合、どう動けばいいかわからないかもしれません。そんな人は、画面右上にある“AUTO”ボタンを押してみてください。ユニットが自動で戦ってくれます。
松井:本当だ、勝手に動いてくれる! 自分で動かすのも楽しいですけど、オートモードで名言を聞き続けるのも幸せですね。

本作でしか観られない完全新作ストーリー『機動戦士ガンダムSEED Recollection』
小島:バトルの基本的な流れもご覧いただいたところで、本作で新たに作ったストーリーも少しだけ観ていただきます。今回、『ジージェネ エターナル』用に『機動戦士ガンダムSEED Recollection』(以下、『SEED Recollection』)というストーリーがあるんです。
松井:え、大変なことじゃないですか。
小島:位置づけとしては、『SEED』と『SEED DESTINY』の間に、キラとアスランにどんなことが起きたのか、それを描くストーリーになっています。
松井:みんなが知りたかったやつですよね、それ。
小島:今回は1話のストーリー部分を観ていただきましょう。先ほどご覧いただいた『SEED』のナレーションパートではアニメの場面写真を使っていたのですが、『SEED Recollection』に関しては、専用の新規アニメを用意しています。
松井:ちょっと待ってください。え、本当ですか? 大変なことが起きてるじゃないですか。

松井:(映像に観入りながら)すごい、今のグラフィックだ。大変なことが起きそうですね。キラのボイスも新しく収録されたんですか?
小島:もちろんすべて新録のボイスになります。
松井:うわ~、すごい。これは……やっちゃいますね。続きが気になっちゃう。

小島:『SEED Recollection』では同じ時間軸をキラ視点とアスラン視点でそれぞれ描いていて、2人がそのときに何をしていたのか、というのが観られるようになっています。アスラン編ではアスランとカガリもいっぱい喋ってくれます!
松井:そんなの、みんな大喜びしちゃうじゃないですか。19ステージもあるんですね。うわ~、これは歓喜ですね。

小島:実は、この画面に映っているストライクガンダムっぽい機体も、ドラグーンストライクという完全新規のモビルスーツになっています。これは今回の物語でキラが搭乗する機体ですね。
観ていただいたとおり、この機体は、キラがなぜ『SEED DESTINY』でストライクフリーダムガンダムをスムーズに乗りこなせたのか、というところにつながる存在となっています。
松井:やっぱり。似ているなと思ったんです。そういうところまで考えられて作っているんですね。新しい機体は、ほかにもあるんですか?
小島:アスランが乗る機体と、先ほどストーリーに登場した、とあるキャラクターが乗る機体も用意しています。

松井:すごい。こんなにいろいろ用意していただいて、ますますやらないとですね。スマートフォンのゲームとなると、やっぱり機体はガシャで集めるんですか?
小島:ガシャで集める機体もありますが、『SEED Recollection』の機体はすべて“開発”という機能で入手できて、すべて無料です!
松井:え~!?
小島:……テレビショッピングみたいになっちゃいましたね(笑)。

▼『ジージェネ エターナル』でしか観られない新作ストーリーを体験する!
まだ知らない「ガンダム」シリーズ作品に触れるきっかけに
――短い時間ではありましたが、『ジージェネ エターナル』を体験されたご感想はいかがですか?
松井:正直、もっと難しいものだと思っていたんです。やらないといけないことがたくさんあるのかな、って。
でもわかりやすいですし、遊びやすかったです。このゲームを遊んだらほかの「ガンダム」シリーズ作品に触れる機会も増えますし、名ゼリフもたくさん聞けるじゃないですか。
そういうところから知った上でアニメを観たら、「あのセリフはここで出てきたんだ!」って興奮できますよね。その楽しみがいっぱい残っているんだと思うと、人生が楽しくなりそうだなと思いました。
小島:今回、特に印象的だった部分はどこでしたか?
松井:やっぱり、私はマリューさん(三石さん)の声を聞いて育ったので、ナレーションでそのボイスが新録されているのは、とてもアツいですね。
そして、何より新作ストーリーの『SEED Recollection』。これは大変なことが起きているなという気持ちになりました。幼なじみにも布教して、また“ガンダム会”を開きたいです。

――『ジージェネ エターナル』の今後の展望について、可能な範囲で伺えればと思います。
小島:まだリリースしたばかりではあるのですが、皆さまからたくさんのご意見、とてもありがたいお言葉をいただいております。
まずは安定的にアップデートを行い、『SEED Recollection』を筆頭に原作のシナリオも追加していきますので、そちらも楽しんでいただければと思います。
――ちなみに『機動戦士ムーンガンダム』や『機動武闘伝Gガンダム』の30周年記念外伝など、外伝的作品が今後登場する可能性はあるのでしょうか。
小島:可能性は、もちろんあります。外伝という意味では、『SEED Recollection』の実装と同日に『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』をイベントのかたちで実装しましたので、外伝作品もしっかりと取り扱っていきたいです。
新作の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス )』についても、ストーリーは入っていませんが、機体はゲームをはじめるだけで獲得できるようになっています。
――それでは最後に、この記事を読まれている方へのメッセージをお願いいたします。
小島:『ジージェネ エターナル』は皆さまの支えによって、ようやくリリースを迎えることができました。これからも、皆さまのご意見をしっかりとお伺いしつつ、皆さまに喜んでいただけるようなシナリオや機体の追加、ゲームとしての運営を続けていきたいと思います。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。

松井:スマートフォンゲームのおもしろいところって、ある意味で完結しないところだと思うんです。常にアップデートされていて、新しい要素やコンテンツが増えていくじゃないですか。
それと、これからもまだまだ広がっていくであろう「ガンダム」シリーズの世界がリンクして、スマートフォンでいつでも楽しめるようになるのは、とてもうれしいです。この取材が終わったらさっそくダウンロードしたいと思います!
▼スマートフォンでいつでも「ガンダム」シリーズを楽しめる『ジージェネ エターナル』
【取材後記】
小学生時代に『SDガンダム ジージェネレーションF』にハマり、大学受験の真っただ中に発売した当時のシリーズ最新作をガッツリ遊んでいた身としては、待ちに待っていた『ジージェネ エターナル』。シリーズおなじみでありつつも、本作でさらにパワーアップした演出に松井さんが興奮する様子を見て、シリーズファンとしてもうれしい気持ちになりました。
自分自身、「ジージェネレーション」シリーズから作品の世界に入っていったクチなので、今回お話に出ていたように、まだ知らない作品にゲーム内で触れ、そこからアニメなどをたどっていく人が増えるのが楽しみです。
取材・文/村田征二朗
1989年生まれのライター。しゃれこうべ村田、垂直落下式しゃれこうべライターMなどの名でも活動し、コンシューマータイトルやスマートフォン向けゲームアプリのインタビューや攻略記事を執筆。原稿料の8割はプロレス観戦のチケット代に消える。好きな「ジージェネレーション」シリーズオリジナルキャラクターはフローレンス・キリシマ。
©創通・サンライズ
©創通・サンライズ・MBS
2008年デビュー。連続テレビ小説『おむすび』や大河ドラマ『どうする家康』(共にNHK)などに出演。2018年には小説家としてデビュー。2025年夏より舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』にて、ハーマイオニー・グレンジャー役で出演。