『アイマス』キャストに聞く!あなたの心に残るライブ&イベントは?【20周年企画】

左から、アイマスキャストの土屋李央さん、愛美さん、仁後真耶子さん、松井恵理子さん、神原大地さん、松田彩音さん

2025年7月26日、『アイドルマスター』(以下、『アイマス』)シリーズは20周年を迎えました。アーケードゲームを原点とする本シリーズは、これまでアイドルのキャスト陣による音楽ライブをはじめ、さまざまな形式のライブやイベントを多数開催。来たる2025年12月13日(土)・14日(日)には、合同ライブの開催も予定しています。

今回はそんな『アイマス』シリーズの20周年を祝して、各ブランドのキャストからライブ・イベントにまつわる思い出についてメッセージをいただきました。今だからこそプロデューサーさん(※1)に明かせる、とっておきの裏話も!? ぜひ最後までチェックしてみてください!

※1 プロデューサーさん:『アイマス』シリーズのファンのこと

アイドルが一際輝くライブ・イベントの軌跡

まずは、『アイマス』シリーズとライブ・イベントの歩みを振り返ってみましょう。

アイドルの晴れ舞台といえばライブステージ。2006年1月に赤羽会館で開催された伝説の“シークレットイベント”をきっかけにはじまったイベントや、同年7月に行われたシリーズ初のライブイベント「THE IDOLM@STER 1st ANNIVERSARY LIVE」など、シリーズの節目は華々しいライブによって彩られてきました。

さらに2014年・2015年に開催された「M@STERS OF IDOL WORLD!! 2014」・「M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015」では複数ブランド(※2)が参加。2023年にはシリーズ初となる5ブランド合同ライブ「M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023」が開催されました。ときにライブは、ブランド間をつなぐ架け橋の役割も担います。

2024年には、ライブ、物販、自主制作物の展示・頒布など、アイドルマスター史上初の “あらゆるものが集まる”イベント「THE IDOLM@STER M@STER EXPO」が開催。さらにキャスト陣が全国各地の商業施設を巡るイベント「アイマス、アイに行きマス!」もスタートし、2025年7月現在も進行中です。

※2 2014年・2015年は「アイドルマスター」「アイドルマスター シンデレラガールズ」「アイドルマスター ミリオンライブ!」のブランド合同開催。2023年は、そこに「アイドルマスター SideM」「アイドルマスター シャイニーカラーズ」を加えて開催された

歴代キャストが振り返る、思い出のライブ・イベント

ここからは、ライブ・イベントを盛り上げてきた各ブランドのキャストの皆さんから届いたメッセージを紹介します。20年間を振り返って思い出を寄せてくださったのは、仁後真耶子さん、松井恵理子さん、愛美さん、神原大地さん、土屋李央さん、松田彩音さんの6名です。

仁後真耶子さん(「アイドルマスター」高槻やよい役)

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仁後 真耶子

アイムエンタープライズ所属

「アイドルマスター」高槻やよい役。バツグンの身体能力を持ち、歴代のライブで見せた“ジャンプ力”の高さは語り草に。

私のライブでの思い出は、2013年に行われた「THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!」のソロ曲でのことです。ポップアップで登場した後、着地で転んでしまい、ライブが中止になってしまったら……と頭が真っ白になって。とにかく無事を伝えるために笑ったことを今でも鮮明に覚えています。

裏にはけて真っ先に謝りに行ったら、みんな怪我の心配や、次は成功させよう! などの温かい言葉で迎えてくれました。夜の部では客席でも裏でもみんなが見守ってくれて。成功を一緒に喜んでくれたことは、私の大切な宝物の1つになりました。

そんな『アイマス』シリーズも20周年を迎えました。ずっと走っていた気持ちなので、あっという間だった……というのが正直な感想です。これを機に他ブランドのプロデューサーさんや、今からだと……と悩んでいる方も「765PRO ALLSTARS」に興味をもってプロデュースしてもらえたらうれしいです!

これからもたくさんの愛溢れる作品でありますように…︎…❤️ 20周年おめでとう! ありがとう!

高槻やよいのイラスト
高槻やよい(キャスト:仁後真耶子)

松井恵理子さん(「アイドルマスター シンデレラガールズ」神谷奈緒役)

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松井 恵理子

ダックスプロダクション所属

「アイドルマスター シンデレラガールズ」神谷奈緒役。圧巻の歌唱力と、会場に一体感を生むパフォーマンスが持ち味。MCでは切れ味鋭いツッコミも。

ソロ曲「2nd SIDE」の歌詞に“虹色橋”という単語があったことから、最初は分かりやすいかなと思い、2番のサビから手持ちのペンライトを全部掲げてほしいとお願いしていました。

しかし「ワンダーフェスティバル2015[夏]」で「2nd SIDE」を披露させていただいたとき、サビであまりペンライトの色数が増えなくて。「やっぱりちょっと難しいお願いをしてしまったかな」と内心思っていたら、プロデューサーさんたちがまさに“虹色橋”の歌詞の部分で会場をナナイロに染めてくださったことに、めちゃくちゃ驚いたのを今でも覚えています(笑)。

そして「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2ndLIVE PARTY M@GIC!!」では外に本物の虹がかかったり、今年披露した「2nd SIDE」(※3)はゲームサイズだったので“虹色橋”の歌詞を歌うことがなかったのですが、その日にも本物の虹がかかったり……。

(北条)加蓮と奈緒でゆずさんの「虹」をカバーさせていただいたときも、「虹といえば奈緒かなって」とスタッフさんに言っていただいて。奈緒と虹は、今や切っても切れないご縁だなぁと思っています。

素敵な景色をいつもありがとうございます、プロデューサーさん!

※3 2025年4月26日開催の「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT STAGE 10th ANNIVERSARY TOUR Let’s AMUSEMENT!!!東京公演」DAY1で披露した「2nd SIDE (GAME VERSION)」

神谷奈緒のイラスト
神谷奈緒(キャスト:松井恵理子)

愛美さん(「アイドルマスター ミリオンライブ!」ジュリア役)

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愛美

響所属

「アイドルマスター ミリオンライブ!」ジュリア役。特技のギターによる弾き語りをたびたび披露。ほかのアイドルの楽曲でギターソロを担当したことも。

「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」が印象的です。ジュリアの声優として初めてステージに立ったのがこのライブでした。

「流星群」というジュリアのソロ曲でギターを弾きながら歌った反響がすさまじく、当時とても驚いたのを覚えています。たしか、ダンスレッスンが始まる時期ぐらいに「ジュリアの曲でギターを弾くのはどう?」と提案していただいたような気がします。

学生時代にギターを少し触っていたこともあり、なんとかなるだろうと思っていましたが、本番が近づくにつれ不安になっていきました(笑)。ゲネプロでは初めてお会いする先輩やスタッフさんがいるなかでの緊張MAX&ボロボロの「流星群」でした。

ステージに上がる直前は緊張しないように「あたしはジュリア」と頭の中で何度も唱えながら待機していました。でも、愛美のことを知っている人もそんなに多くないだろうと思った瞬間になんだか吹っ切れて、一発ドカンとやってやろう! と謎のゾーンに入りました(笑)。

今やソロ曲以外でもギターを演奏する機会があり、とても楽しくアイドルをさせていただいております。これからもどこでも弾きに行きますので、ブランドの垣根を越えてぜひ呼んでください!

改めて20周年おめでとうございます! 765の先輩方の大きな背中を間近で見られて、いつも幸せです! これからも大好きな765さんの周年をお祝いさせてください!

ジュリアのイラスト
ジュリア(キャスト:愛美)

神原大地さん(「アイドルマスター SideM」伊集院北斗役)

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神原 大地

フリーランス

「アイドルマスター SideM」伊集院北斗役。「チャオ☆」(北斗のあいさつの言葉)の一言でライブ会場をとりこに。物腰柔らかなMCや会場との掛け合いにも定評がある。

特に印象に残っているのは「SideM」の8thライブ(「THE IDOLM@STER SideM 8th STAGE ~ALL H@NDS TOGETHER~」)での「素敵にCon grazia!」です。

北斗のこのソロ曲を初披露したのは7thライブなので、このときは2度目でした。7thライブのときに歌もダンスもこれ以上ないくらい仕上げたので、2回目となる8thで315(最高)を更新するのが難しいかと思いきや、さすが「SideM」。

なんと曲の間奏中に衣装の早替えをして、315プロダクションのみんなが同じ衣装で出てきてバックダンサーをしてくれるというぜいたくな演出でした! 衣装の早替えは専門の方がステージ裏に控えてくださり、当日まで何度も着脱のタイムアタック。

自分の曲の練習もあるのにバックダンサーをしてくれたみんなは、「すごく楽しかったです」って満面の笑みで話してくれて。スタッフさんやアイドルのみんなで良いステージを届けるんだ、っていう気持ちの結晶のような時間でした。

20周年を迎えた『アイドルマスター』シリーズ。「SideM」もその一員として315を更新していきます!

伊集院北斗のイラスト
伊集院北斗(キャスト:神原大地)

土屋李央さん(「アイドルマスター シャイニーカラーズ」樋口円香役)

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土屋 李央

大沢事務所所属

「アイドルマスター シャイニーカラーズ」樋口円香役。繊細な表現力で会場を引き込む一方、MCでは持ち前の明るさと弾ける笑顔を絶やさない。

ライブでの思い出は本当にたくさんありますが、やはり一番に思い出すのは、ノクチルとして初めてステージに立った「THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN」です。

加入した時期がちょうど活動が難しいタイミングだったこともあり、ノクチルのことを誰も知らないのでは……という不安を抱えて本番を迎えました。でもいざステージに立つと、そこには温かく美しい光の海が広がっていて、隣には大好きなユニットメンバーがいて、不安や緊張なんて忘れてしまうくらい最高の景色でした。初ライブは無観客になってしまったけど、それもまたノクチルらしいねと、大切な思い出になりました。

今では、あのときの不安が嘘のように、たくさんのプロデューサーさんにノクチルが愛されて、支えられていることを日々実感しています。

アイドルたちがプロデューサーさんと歩んできた20年は、数えきれないほど素敵な景色と愛にあふれていたのだと改めて思います。これからも、その1ピースとして皆さんと一緒に思い出を積み重ねていけたらうれしいです。20周年、本当におめでとうございます。

樋口円香のイラスト
樋口円香(キャスト:土屋李央)

松田彩音さん(「学園アイドルマスター」花海佑芽役)

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松田 彩音

ホーリーピーク所属

「学園アイドルマスター」花海佑芽役。ステージを縦横無尽に駆け回り、コール&レスポンスで会場を盛り上げる「学マス」きっての“元気印”。

やっぱり「学園アイドルマスター The 1st Period Spotlight Star / Harmony Star」は思い出いっぱいです!

プロデューサーさんたちの前で初めて花海佑芽のソロ曲「The Rolling Riceball」を披露したときの会場の優しく温かい一体感は忘れられません。学校の発表でも倒れるほど緊張しやすい私が、優しいプロデューサーさんたちのおかげで、新しい強い自分に出会うことができました!

また、復帰後の不安のなか最初に支えてくれたのは長月あおいちゃん(※4)でした。「元気に前に立ってくれるだけでうれしい」と言ってくれた言葉が支えでした。前日も、遠足みたいな感じでキャストのみんなとわいわいアイスを食べたり、スタッフさんの温かさに触れたりして、家族のような絆を感じました。一生の思い出です。

改めて『アイマス』シリーズ20周年おめでとうございます! こんなに素晴らしいシリーズに携われているなんて今でも夢のようです。私の人生と同じくらいの年月をかけて、たくさんの方々の愛によって作りあげられていることを考えると、尊敬と感謝しかありません。私も人生の全てをかけて『アイマス』に愛を注ぎたいと思います!

※4 長月あおいさんは、「学園アイドルマスター」で花海佑芽の姉・花海咲季を演じている

学マスのキャストたちがライブに臨む写真
花海佑芽のイラスト
花海佑芽(キャスト:松田彩音)

待望の“合同ライブ”が開催決定!

2025年12月13日(土)・14日(日)、『アイドルマスター』シリーズ20周年イヤーを彩る合同ライブ「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025」が“京セラドーム大阪”で開催されます。

『アイドルマスター』シリーズのアイドルたちが集結する大舞台です。

アイドルたちが輝く姿や、まだ見ぬブランド・アイドルとの出会い、ブランドの垣根を越えた夢のコラボなど、ここでしか見られない光景が満載の合同ライブを、ぜひお楽しみに!

公演概要
・公演名:THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025
・開催日程: 2025年12月13日(土)、14日(日)全2公演
・会場:京セラドーム大阪(大阪府大阪市西区千代崎3丁目中2-1)

20年間でプロデューサーさんが印象に残っているライブ・イベントはありますか? 皆さんの忘れられないエピソードを、Xで“#思い出のアイマスライブ”をつけて教えてください!

【執筆後記】
筆者が『アイマス』のライブに初参加したのは、2013年に開催された「THE IDOLM@STER 8th ANNIVERSARY HOP!STEP!!FESTIV@L!!!」。当時はテレビアニメ『アイマス』の知識しかなくドキドキでしたが、思い切って足を踏み入れてみて良かったと心から思います。

なかでも衝撃的だったのは、沼倉愛美さん(我那覇響役)が「Rebellion」を歌唱する最中に、歌詞にちなんで“赤色”のケミカルライトを振りはじめるプロデューサーさんが会場内のあちこちに現れたこと。

各々が創意工夫を凝らして会場を盛り上げよう、ステージを輝かせようとする姿に、『アイマス』のライブは“鑑賞する”だけでなく、“自らの手でプロデュースする”という楽しみ方もあるのだと感銘を受けました。まだライブを味わったことがない方は、ぜひ一度会場に足を運んでみては!?

取材・文/山本雄太郎
1994年生まれのフリーライター。ゲーム、eスポーツ関連の分野を中心に、イベントレポート記事やインタビュー記事などを執筆。