いっちょやってみっか!『ドラゴンボール レジェンズ』世界各国の情報発信(後編)

現在配信中の『ドラゴンボール レジェンズ』は18の国と地域でストアDLランキング1位を獲得。バンダイナムコエンターテインメント最速で1,000万DLを突破! 宣伝プロデューサーたちは、各国のファンにどのように作品の魅力を伝えたのでしょうか?

それぞれの国の文化やファンの気持ちを受け止めて「国を超えてバトルを楽しんでほしい!」

前編では宣伝プロデューサーのみなさんに、全世界同時プロモーションへの挑戦や、「世界にワクワクを届けたい!」という熱い気持ちを話していただきました。後編では、それぞれが担当する各国で行った情報発信について語ってもらいます。登場するのは、前編に引き続きこちらの3人です。

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写真左から、加藤隆太さん(欧米地域担当)/金甫珉さん(アジア地域担当)/橋本貴大さん(国内担当)

1,000万ダウンロード突破の秘訣は「グローバル目線×ローカル発信」

――僕は日本で『ドラゴンボール レジェンズ』のCMをみて「カッコよすぎる!」とSNSでシェアした1人ですが、世界でも同じCMが流れたのでしょうか?

橋本:日本で流したCMは、日本専用に作ったものなんです。

――え、そうだったんですか!?

橋本:世界で同時に情報を出しながらも、伝え方や内容はその国の文化や嗜好によって変えています

金:「どの年代にファンが集中しているか」「対戦ゲームの人気がどのくらいあるか」といった調査も行いました。でも一番大切なのは、同時に現地に行ってファンやスマホゲームユーザーの生の声を聞くことかもしれません。駅の広告や、現地で人気のCMなどを肌で感じて、「この表現は合わない」「こういう雰囲気なら受け入れられそう」という感覚が分かってくるんです。

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橋本:僕らは宣伝プロデューサーとしてゲームの面白さを一番知っているからこそ、「自分ならどう伝えて欲しいか」をとことん考えましたね。
特に「片手で楽しめるフルボイス・3Dの本格格闘アクション」というゲーム性はこれまでなかったので、普段はスマホゲームをプレイしない人にも遊んでほしいと考えていました。
そこで、キャッチコピーは“来いよ、指1本で相手してやる”に決めました。簡単な操作性を伝えるために「指1本」という言葉を使いたかったんです。

――キャッチコピーは全世界共通なんですか?

加藤:作品自体のコンセプトや伝えたい想いは同じなのですが、各国の文化や嗜好に合わせて手法を変えなければ、伝わらないと考えています。
北米向けはBattle in real-time with players around the world(訳:全世界同時対戦)”になっています。

金:韓国でのキャッチコピーは日本語にすると“指一本で遊べるワールドクラスバトルアクション”です。グローバル感を横文字で強く打ち出しました。

――「地域に合わせて、どんな手法や表現で伝えるか」が、宣伝プロデューサーの腕の見せ所なんですね。

日本向けCMをニューヨークの「タイムズスクエア」で撮ったワケ

――まず“ドラゴンボールの故郷”でもある日本国内ではどんな風に情報を発信しましたか?

橋本:サンフランシスコでの初公開の後、日本でも改めて生放送で発表の場を設けました。やはり日本のコンテンツですから、日本のファンにもきちんとお伝えしたかったんです。

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――先ほどもお話しましたが、CMは特に印象的でした!

橋本:国内向けCMはニューヨークのタイムズスクエアで撮影しました。誰もが知る場所に世界中の国の人が登場し、あの大きなスクリーンにバトルシーンが映し出される。1つの狙いは全世界で展開するドラゴンボールのアプリで「世界中の人が盛り上がっている」と伝えることでした。「スマホで世界中の“サイヤ人”と戦える!」というワクワク感や驚きを持ってほしくて。
それから、2つ目には、スクリーンに映る3Dグラフィックを見てもらい、ハイクオリティな対戦ゲームだと感じてもらう狙いもありました。
映像のビジュアルはもちろんですが、ドラゴンボールが好きな人、ゲームが好きな人それぞれにちゃんと訴求できるCMを意識しました。

欧米のユーザーはぶつかり合う「バトル」で大盛り上がり!

――加藤さんが担当している欧米地域では、どんな情報発信を?

加藤:SNSを中心に情報を届けていきました。ハリウッド映画などでも感じますが、アメリカではやはり「強い者に挑む」というシーンが好まれる傾向がありますね。SNSでは、バトル動画中心に発信しました。

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2018年7月からは「DRAGON BALL NORTH AMERICA TOUR 2018」と銘打って、北米地域7箇所を巡ってドラゴンボールをPRします。その中でゲーム体験会を開いて『ドラゴンボール レジェンズ』に触れてもらう計画です。
こういったイベントにコスプレで参加するような“濃い”ファンのみなさんにも、カジュアルにド派手なバトルを楽しめる『ドラゴンボール レジェンズ』は、絶対ウケる自信があります。

韓国や台湾などのアジアのファンに向けて「特別感」と「グローバル感」を演出

――最後に、金さんが担当しているアジアはどうでしょう?

金:現地のファンに「特別感」を持ってもらえるように意識していました。

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例えば、韓国のSNSサイトで公式コミュニティを作り、マメに情報を発信してユーザー対応を手厚く行うといった取り組みや、ホームページなどのデザインも韓国で好まれるものを作りました。
韓国のユーザーは「はっきりして分かりやすい」クリエイティブを好む傾向があります。また、日本やその他の国のようにメールアドレスではなく、電話番号で事前登録をする文化があるので、この仕組みも韓国独自で仕込みました。

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さらに、TVCMも韓国向けに2パターン別に制作したんです。1つは、韓国で誰もが知っている建物を背景にした実写CM。もう1つは、グローバル感をテーマに、アメリカの「自由の女神像」が背景のCMです。
「オレの国に悟空たちが来た!」という特別感と、本作のグローバル感、その両方を実感してほしかったんです。

全世界の“サイヤ人”よ来たれ! もっとワクワクするゲームに育てたい

――ゲームは2018年5月24日にリリースされ、ユーザーは世界中でさらに増えていますね!

橋本:おかげさまで、日本やアメリカなど18の国と地域でストアダウンロードランキング首位を獲得すると同時に、弊社最速で1,000万ダウンロードを突破しました。ユーザーの方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。僕たちの「ワクワクしてほしい!」という想いがワールドワイドで多くの方に伝えられて嬉しいですね。

金:『ドラゴンボール レジェンズ』は、海外の方の目には日本のゲームとして映るかもしれませんが、「悟空になりたい」「サイヤ人と戦いたい」というファンにとっては、世界共通の言語のようになると思うんです。「世界のみんなが楽しんでる! 君も楽しもうぜ!」という想いで、世界中の仲間と戦う楽しさを伝えたいですね。

加藤:私は、特に欧米のユーザーに対して、まだ本作を知らないドラゴンボールファンにもSNSや7月のツアーを通じて作品を知ってもらいたいと思っています。この夏は、『ドラゴンボール レジェンズ』と一緒にアメリカ横断します!

――最後に、ユーザーのみなさんにメッセージをお願いします。

金:私たち宣伝プロデューサーはユーザーのみなさんの一番近い位置にいる存在だと思っています。みなさんの声をたくさん聞かせてください!

加藤:私たちを通じてユーザーの声が開発の社員にも届けられます。そんな声が新たな楽しさを生む原動力になるんです。私たちは宣伝プロデューサーとして、全力で『ドラゴンボール レジェンズ』とみなさんをつないでいきます!

橋本:僕らは、「ユーザーのみなさんはサイヤ人だ」と思いながら仕事に励んでいます。SNSの「#全世界のサイヤ人に告ぐ」というプロモーションには、そんな想いを込めたつもりです。サイヤ人のみなさん! 指一本で、バトルしましょう!

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全世界がワクワクすっぞ!?『ドラゴンボール レジェンズ』宣伝Pの挑戦(前編)≫≫≫

【取材後記(後編を終えて)】

そういえば僕も、子どもの頃からずっと、ゲームを最初に知るきっかけはワクワクするようなCMやイベントでした。その裏にもきっと、みなさんのような人たちの活躍があったはず。そんなことを思った、「宣伝プロデューサー」への取材でした。

ちなみに僕はクリリンをメインに初期キャラクター中心で戦ってます。全世界のサイヤ人のみなさん、“指一本で”一緒にアソビましょう!

取材・文/高田陸(shiftkey)
1991年生まれ。週末になるとマンガが増えます。ゲームもHDD内でこっそり増えます。

写真/岡田一也